保育士の正社員転職で注意すべきブラック保育園の特徴!見分け方と対策も解説
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保育士が正社員転職でブラック保育園を避けるためには、法令違反や運営上の問題が常態化しているかを基準に判断することが重要です。
厚生労働省は、長時間労働、休憩の未取得、職員配置基準の未達、不適切な保育などを是正対象としています。
東京都の公表によると、実地検査を行った認可保育所237施設のうち、52施設(約22%)で「保育士を適正に配置すること」について指摘がなされました。(※参考:令和元年度指導検査報告書)
本記事では、ブラック保育園の定義を明示したうえで、求人票・園見学・面接などの各段階で確認すべき具体的なポイントと、正社員転職で取るべき対策をわかりやすく解説します。
まずは、以下のブラック保育園の判断軸を把握しましょう。
- 児童福祉法に基づく職員配置基準・設備基準を満たしていない
- 人員不足や過重労働が放置され、不適切な保育が是正されない
- 長時間労働、サービス残業、休憩・有給未取得など労働基準法違反が改善されない
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保育士の正社員転職で注意すべきブラック保育園の特徴
ブラック保育園の特徴として、法令違反や不適切な運営が改善されない状態が挙げられます。
ここでは、正社員転職時に見逃してはいけないポイントを解説します。
長時間労働やサービス残業が当たり前になっている
長時間労働やサービス残業が前提になっている保育園は、ブラック保育園の代表例です。
保育業務では勤務時間内に終わらず、連絡帳作成や行事準備、会議が業務後に回されるケースが見られます。
北海道札幌市の調査では、残業や持ち帰り業務を行っている保育士は約7割に達し、そのうち45.4%が残業代を一切受け取っていないと回答しています。
保育士の労働環境については、低賃金と長時間労働の環境下におかれていること、処遇改善の必要性等の現状と課題が指摘されている。
長時間労働が常態化している職場では、法令遵守よりも現場の慣習が優先されている可能性があります。
入職後に業務改善を期待することは難しいため、転職活動では慎重に判断することが重要です。
人手不足が放置されている
人手不足が慢性化している保育園は、法令違反と過重労働が同時に起きやすい構造です。
児童福祉法では年齢別の配置基準が定められており、違反は安全面の問題にも直結します。
| 子どもの年齢 | 配置基準 (保育士1人あたりの子どもの数) |
| 0歳児(乳児) | 3人 |
| 1歳以上3歳未満 | 6人 |
| 3歳以上4歳未満 | 15人 |
| 4歳以上 | 25人 |
※出典:厚生労働省「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」
保育士の配置基準は、安全な保育を行うための最低限の基準です。
配置基準を満たせない園は業務過多になる可能性があるため、転職では避ける判断も検討しましょう。
休憩時間や有給休暇が十分に取得できない
休憩時間や有給休暇が制度があっても実際に取得できない職場は、ブラック保育園の典型です。
労働基準法では、以下の休憩時間の付与が義務付けられています。
| 勤務時間 | 休憩時間 |
| 6時間 | 45分以上 |
| 8時間 | 1時間以上 |
しかし、保育現場では園児の睡眠中に書類作成や会議対応を行い、休憩として扱われていないことが多くあります。
北海道の調査では、休憩時間中に「事務処理などの仕事を行っている」と回答した保育士は、87.2%にのぼりました。(※参考:政令指定都市における保育士の労働実態と課題)
有給休暇についても、制度があるにもかかわらず人手不足を理由に取得を制限する園も見られます。
転職時には就業規則の記載だけでなく、実際に休憩や有給が取れているかという実態を確認することが重要です。
園長・理事長の独裁的な運営で現場の意見が通らない
園長・理事長に権限が過度に集中し、現場の意見が組織運営に反映されない園は、注意すべき状態といえます。
このような園では、労働環境や保育方針の問題があっても改善されにくい傾向があります。
島根県益田市による社会福祉法人等への指導監査では、理事会が適切に開催されていない、理事長の職務報告が行われていないといった運営上の不備が繰り返し指摘されました。
(※参考:令和4年度社会福祉法人指導監査の実施結果の概要)
運営体制に問題がある園では、人事配置や給与、評価が明確な基準ではなく経営者の判断で決定されることがあります。
正社員転職では、園の雰囲気だけでなく、組織として意見を吸い上げる仕組みがあるかを確認することが欠かせません。
- 職員会議が定期的に実施されているか
- 理事会の開催記録が公開されているか
- 相談窓口があるか
業務量と給与・評価制度が見合っていない
業務量に対して給与や評価制度が見合っていない園も、ブラック保育園を見極めるために重要です。
厚生労働省の調査では、保育士の平均賃金は全職種平均と比べて月額約10万円低い水準であることが示されています。
※出典:厚生労働省「保育士の現状と主な取組」
こども家庭庁の調査では、保育所運営にかかる費用の73.3%が人件費であることが報告されています。
※出典:こども家庭庁「令和6年度 幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査集計結果」
賃金水準の低さは制度的な課題である一方、評価基準や昇給ルールが不明確な園は、職員にしわ寄せがでやすいといえます。
転職時には、給与額だけでなく評価や昇給がどのように決まるのかを確認することが重要です。
- 昇給基準が数値化されているか
- 賞与支給実績が提示されるか
- 評価面談の実施頻度が明確か
保育以外の雑務や行事準備の負担が過剰に多い
保育以外の業務が過剰に多い園は、長時間労働や持ち帰り業務が発生しやすい環境です。
厚生労働省の調査では、保育士の業務負担の大きな要因として、書類作成と行事準備の多さが挙げられています。(※参考:保育士等に関する関係資料)
具体的には、以下のような書類作成に時間を要している園も少なくありません。
- 指導計画
- 保育日誌
- 児童票
- 連絡帳
事務作業の多い園では、本来の保育業務に集中しにくく、残業につながりやすくなります。
正社員転職では、業務内容が整理され、時間内に完結する業務量であるかを確認しましょう。
人間関係のトラブルや離職が頻繁に起きている
人間関係のトラブルや離職が頻発している園は、職場環境に構造的な問題を抱えている可能性が高いといえます。
厚生労働省の調査では、保育士の退職理由として、職場の人間関係が33.5%と最も高い結果が示されています。
※出典:厚生労働省「保育士の現状と主な取組」
閉鎖的な職場では、上下関係や保育観の違いが解消されず、心理的な負担が大きくなります。
離職が続くと人手不足が進み、残った職員の業務負担が増えるという悪循環が生じます。
正社員として安定して働くためには、職場の定着率や職員の入れ替わりの状況を確認することが重要です。
確認項目
- 直近1年の退職者数
- 新卒・中途の定着率
- メンター制度の有無
保育士の「転職求人票」で見抜けるブラック保育園の特徴
保育士の正社員転職では、求人票の記載内容からリスクを見抜くことが重要です。
保育士は有効求人倍率が高く、求職者優位に見える一方で、求人票の情報が不十分なことも少なくありません。
厚生労働省の調査では、入職後に求人情報と実態が異なっていたと回答した保育士は17.2%でした。(※参考:保育分野における職業紹介事業に関するアンケート調査)
求人票では、以下の記載内容を確認しましょう。
常に求人募集が出ており入れ替わりが激しい
特定の保育園が長期間にわたり常時求人を出している場合、離職率が高い職場である可能性があります。
こども家庭庁の調査によると、2024年10月時点の保育士の有効求人倍率は3.10倍と、全職種平均の1.20倍を大きく上回っています。
※出典:こども家庭庁「保育士の有効求人倍率の推移」
人材不足を背景に、同一園が継続的に募集を行っている場合は職場環境に課題が残っている可能性があります。
厚生労働省の調査では、民間職業紹介事業者を利用した事業所の72.1%が「無料職業紹介では人材を確保できなかった」と回答しています。(※参考:保育分野における職業紹介事業に関するアンケート調査)
さらに、同調査において紹介経由で採用された保育士の6か月以内の離職率は22.1%と報告されています。
求人掲載期間が長い園は、自治体の指導監査結果も確認しましょう。
- 求人掲載期間の長さ
- 募集背景の具体性
- 直近の採用人数の内訳
給与の内訳や昇給条件が具体的に書かれていない
給与条件が「月給○万円以上」とのみ記載され、内訳や昇給基準が示されていない求人票には注意が必要です。
東京都福祉局の調査では、職場改善の要望として「給与」が79.4%で最も高い割合でした。(※参考:令和4年度東京都保育士実態調査報告書)
この結果は、現行の賃金体系や評価制度に不満を抱える保育士が多いことを示唆しています。
2024年4月施行の職業安定法改正では、業務内容の変更範囲や契約更新基準の明示が義務化されています。
応募前に以下の内容が書面で提示されているかを確認しましょう。
- 基本給と手当の内訳
- 固定残業代の時間数
- 過去3年の昇給実績
残業時間や持ち帰り業務について記載がない
残業時間や持ち帰り業務の有無が求人票に明記されていない場合、入職後に労働条件が大きく異なる可能性があります。
厚生労働省の調査では、保育士が記録・報告業務に費やす時間は1日平均52.5分となっていました。(※参考:「保育士等に関する関係資料」)
この時間が勤務内に確保されていない園では、残業や持ち帰り業務が常態化しやすくなります。
求人票に「月平均残業時間」「持ち帰り業務の有無」が明示されているかを確認してください。
曖昧な場合は、面接で以下に示す内容を質問し、明確な回答があった園が転職の候補となります。
- 月平均残業時間
- 持ち帰り業務の有無
- 残業代の計算方法
「やりがい」「アットホーム」など精神論が強調されている
求人票で「やりがい」や「アットホーム」などの表現が中心になっている場合、労働条件の具体的な説明が不足していないか注意が必要です。
厚生労働省の調査では、保育士がやりがいを感じるための前提条件として、以下内容が明記されています。
- 年保育現場の忙しさの緩和(人的リソースの確保)
- 適切な給与
- 休暇の取りやすさ
- 人間関係などの労働環境の改善
(※参考:保育現場の働きやすい職場づくりに向けたマネジメント研修に関する調査研究)
理念のみを強調し、具体的な勤務時間や休日日数が記載されていない場合は注意が必要です。
応募時は理念よりも、年間休日数・有給取得率・残業時間などの客観的条件を比較し、長期勤務できる環境かを判断しましょう。
休日・休暇制度の実態が見えない
求人票に休日数や休暇制度が記載されていても、安全な職場とは判断できません。
独立行政法人福祉医療機構の調査では、保育士の人員状況として休暇時の代替保育士が不足していることが挙げられています。(※参考:2020年度 「保育人材」に関するアンケート)
人員に余裕がない園では、有給休暇が実質的に取得できないことが生じます。
また、休憩時間中に連絡帳の記入や行事準備を行うなど、法定休憩が十分に確保されていないケースも多くあります。
正社員として長期的に働くためには制度の有無ではなく、以下の内容を確認することが重要です。
- 年間休日数
- 有給取得率の実績
- 代替職員の配置状況
未経験歓迎なのに即戦力を求めている
未経験歓迎と記載されていても、実質的に即戦力を前提とする求人には注意が必要です。
厚生労働省の職業情報提供サイトでは、保育士が即戦力として働けるようになるまでに「1ヶ月超〜1年以下」と回答した割合が約35%にのぼります。(※参考:保育士 – 職業詳細 | 職業情報提供サイト)
一方で、「未経験でもすぐに即戦力(訓練は必要ない)」と考える層も13.7%となっております。
一定の育成期間が必要であるにもかかわらず、教育体制や指導計画の記載がない場合、現場任せの運営である可能性が高いといえます。
正社員転職では、具体的な業務状況を確認し、育成計画が示されている園を選ぶことが重要です。
- 研修期間の明示
- OJT担当者の有無
- 担任配属までのスケジュール
福利厚生や研修制度の内容が形だけになっている
福利厚生や研修制度が記載されていても、実際に活用できる体制が整っていない園も多いです。
独立行政法人福祉医療機構の調査によると、退職金制度を導入している施設は85.3%である一方、研修の充実・補助を実施している施設は56.8%にとどまっています。
さらに、「資格取得を支援する制度がない」と回答した施設も24.1%であり、制度整備には大きなばらつきがあることが分かります。(※参考:2020年度 「保育人材」に関するアンケート)
制度が存在していても、人員不足や業務過多により研修に参加できない状況では、実質的な機能を果たしているとはいえません。
正社員転職を検討する際は、以下の内容を確認することが重要です。
- 研修の参加率
- 資格取得支援制度の実績
- 勤務時間内受講の可否
保育士の正社員転職でブラック保育園を避けるための対策
保育士の正社員転職では、感覚や印象だけで判断するのではなく、法令や公的データに基づく判断軸を持つことが重要です。
ブラック保育園は、求人情報の記載方法や情報開示の姿勢に共通点があります。
ここでは、転職前に実践できる対策を解説します。
ブラック保育園の判断基準を事前に明確にしておく
正社員転職で失敗を避けるには、応募前にブラックと判断する基準を設定しておくことが必要です。
「ブラック保育園」という用語に法的定義はありませんが、厚生労働省およびこども家庭庁の指針では、法令違反や不適切な保育が常態化している施設を是正対象としています。
労働時間管理や職員配置、保育内容は法令で明確に定められており、違反が常態化している施設は問題を抱えていると判断できます。
| 項目 | 具体的基準 |
| 労働環境面 | 1日8時間・週40時間超の無償残業、休憩未付与、有給取得の有無 |
| 保育の対応 | 脅迫的な言動、人格の否定的関わり、差別的対応などの不適切な保育 |
| 運営・ガバナンス面 | 職員配置基準の偽装、処遇改善加算の不適切な運用 |
失敗を避けるために、3つの基準を把握して転職に臨みましょう。
求人情報を複数の転職サイトで必ず比較する
求人情報は、掲載媒体によって表現が異なるため、複数サイトで同一園の求人を照合することが重要です。
厚生労働省の調査では、民間紹介会社経由の就職者の11.5%が「求人の応募にあたり、必要な情報提供が十分に得られなかった」と回答しています。(※参考:保育分野における職業紹介事業に関するアンケート調査)
給与の内訳や、残業代の取扱いなどは、媒体ごとに記載方法が異なりやすく、違いに気づきにくい項目です。
複数媒体を比較することで、労働条件の実際を把握しやすくなります。
- 基本給と手当の内訳
- 年間休日数や有給取得実績
- 固定残業代の有無
実際に見学する
書面情報だけでは、職場の緊張感や人員配置の実態までは把握できません。
厚生労働省の調査では、保育士養成校卒業生の就職活動でも67.2%が、園説明会や園見学に参加していることが示されています。
※出典:厚生労働省「保育士の現状と主な取組」
多くの求職者が見学を実施しているため、見学を過度に制限する園や実施を渋る場合は、配置状況や業務体制に課題を抱えている場合があります。
園見学は正社員転職での失敗を回避するために欠かせません。
見学時の確認事項は、以下のとおりです。
- 保育士の配置人数
- 業務分担
- 職場の雰囲気
口コミ・評判の傾向を参考にする
求人票だけでなく、実際に働いた経験者による口コミ・評判の傾向を確認することが有効です。
アンケート調査では、離職理由として、労働条件が募集時の説明と異なったと回答した割合は、12.5%でした。(※参考:保育分野における職業紹介事業に関するアンケート調査)
入職後のミスマッチとして事前に労働環境を把握できなかったことが一定数存在することがわかります。
口コミ・評判では、個別の不満や感情的な評価ではなく、複数の共通する投稿内容を確認することが重要です。
例えば、以下の項目が繰り返し指摘されている場合、構造的に問題があると判断できます。
- 残業時間
- 休暇取得のしやすさ
- 人員配置
- 上司のマネジメント
口コミでは投稿数が一定以上あり、直近1年以内の情報が含まれているかを確認することで、現状に即した実態を把握しやすくなります。
面接時に労働環境について具体的に質問する
面接は評価の場であると同時に、労働条件を確認できる重要な機会です。
厚生労働省の調査では、保育士の仕事で不安を感じる理由として「労働条件・労働環境」が31.8%と最も高い割合を占めておりました。(※参考:保育士の現状と主な取組)
面接時には、以下のような実際の運用状況を具体的に質問することが重要です。
- 出退勤の記録方法
- 各クラスの担任配置の状況
- 休憩時間の扱いや休憩室の有無
- 年間の行事数と準備時間の確保
曖昧な回答や具体的数値を示さない説明が続く場合は、労務管理が疎かになっている可能性があります。
転職サイト・エージェントを活用して内部情報を得る
保育士専門の転職サイトや転職エージェントを活用することも有効です。
厚生労働省の調査では、民間保育施設の約82.6%が民間職業紹介事業者を利用しているという結果も報告されています。(※参考:保育分野における職業紹介事業に関するアンケート調査)
紹介事業者は、過去の入職者からのフィードバックや施設訪問に基づき、残業実態や人員体制、定着状況などを把握しています。
情報不足による判断ミスを防ぐためには、以下に示す情報を確認することが重要です。
- 離職率
- 直近の採用背景
- 定着状況
転職サイト・エージェントを活用することで情報不足による判断ミスを防ぎ、ブラック保育園への入職リスクを下げられます。
保育士の正社員転職でブラック保育園を避けたい人におすすめの転職サイト
保育士の正社員転職でブラック保育園を避けるためには、求人情報の多さだけでなく情報の質を重視した転職サイトを選ぶことが重要です。
特に正社員転職では、残業実態や人員配置、離職状況など求人票に表れにくい情報を把握できる転職サイトの活用が有効です。
| 転職サイト名 | ウィルオブ保育士 | ほいくのえん | しんぷる保育 |
|---|---|---|---|
| 画像 | ![]() |
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| 運営会社 | 株式会社ウィルオブ・ワーク | 株式会社ミライフ | Simple株式会社 |
| 公開求人数 | 約5,668件(2026年1月時点) | 約1,075件(2026年1月時点) | 約592件(2026年1月時点) |
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| 職種 | 保育士・幼稚園教諭・調理・栄養士・管理栄養士・看護師・児童指導員・児童発達支援管理責任者 等 | 保育士・栄養士・看護師 | 保育士 |
※本記事掲載の口コミ:当サイトの独自調査による(調査日:2025年7月)
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ブラック保育園に入ってしまった場合の正しい対処法
ブラック保育園に入職してしまった場合は感情的に判断せず、法令や制度を基に行動することが重要です。
この章では、ブラック保育園に直面した際に取るべき対処法を、以下の観点から整理します。
心身の不調が出る前に外部へ相談する
ブラック保育園のような過酷な労働環境では、問題を個人の努力で解決しようとせず、早い段階で外部の専門窓口へ相談することが重要です。
厚生労働省の以下に示す公的な専門窓口に相談ができます。
| 相談窓口名 | 主な内容・特徴 |
| 労働基準監督署 | 労働条件の法令違反に関すること(賃金の未払い、過重労働、休憩時間の未確保など) |
| 総合労働相談コーナー | 職場内のトラブル全般に関すること(不当解雇、いじめ・嫌がらせ、自己都合退職の引き止めなど) |
| 労働条件相談ほっとライン | 夜間や休日に電話で相談可能。14言語に対応しており、仕事帰りや休みの日でも利用しやすい。 |
※引用:労働基準行政の相談窓口
長時間労働やハラスメントを我慢し続けると、身体の不調に加え適応障害やうつ病などの発症にもつながります。
身体症状が出る前に相談することで、退職・転職を含めた選択肢を冷静に検討できる余地が生まれます。
我慢せず転職を選択肢に入れる
法令遵守の意識が低い職場に留まり続けることは、保育士としての専門性を損ないます。
心身を壊してから離職するより、環境を変えることは合理的な選択といえます。
特に保育士は国家資格であり全国で通用するため、特定の園に固執する必要はありません。
実際、転職した保育士の53.1%が同業界内で再就職しており、ホワイトな園を選び直すことで長期就業につながっていることも示唆されています。(※参考:保育士の現状と主な取組)
環境を変えることは逃避ではなく、心身を守る合理的な判断です。
無理を続ける前に、次の職場を探し始めてください。
退職トラブルを避けるために事前準備を行う
ブラック保育園では、退職時に強引な引き止めや不当な対応が発生するケースも少なくありません。
トラブルを避けるためには、客観的な根拠を事前に整えておくことが不可欠です。
退職前に以下の準備を行いましょう。
- 出勤簿やシフト表の写しを保管する
- 業務内容と実態のずれを整理する
- 不眠や体調不良があれば医師の診断書を取得する
証拠を整えておけば、万が一の場合に労働基準監督署や弁護士へ相談できます。
感情的に辞めるのではなく、法的根拠を整えて退職することが重要です。
保育士の正社員転職とブラック保育園に関するQ&A
ここでは、見極めが難しいブラック保育園の判断軸をQ&A形式で解説していきます。
忙しい保育園とブラック保育園の違いは何ですか?
両者の違いは、法令遵守と労働に対する適切な対価にあります。
労働基準法では、時間外労働には割増賃金の支払いが義務付けられており、忙しい園でも残業代が支給され、有給休暇が取得できていれば違法とはなりません。
一方、サービス残業や持ち帰り業務が常態化し、休憩が実質的に取れない状態は問題です。
さらに、ICT導入や補助職員の配置により業務分担が行われているかも重要です。
忙しさそのものではなく、残業代・休憩・業務分担が守られているかを基準に判断してください。
正社員の保育士はブラック保育園に入りやすいですか?
雇用構造上、正社員に業務が集中しやすい傾向はあります。
担任業務に加えて指導案作成、行事運営、保護者対応などが偏る場合があります。
実際、埼玉純真短期大学の研究では、勤務時間内に業務を完結できる保育士は6.5%にとどまっているとの報告もありました。(※参考:埼玉純真短期大学研究論文)
人員配置が不足している園ほど責任が正社員に集中しやすくなります。
正社員だからこそ、担任数・補助配置・業務分担の内容の事前確認が欠かせません。
求人票だけでブラック保育園は判断できますか?
求人票だけで完全に判断することはできません。
常時募集が続いている園、給与内訳が不明確な園、抽象的な表現が多い園は注意が必要です。
自治体の指導監査結果や、園見学、第三者の情報を組み合わせて判断しましょう。
園見学を断られた場合はどう考えるべきですか?
合理的な理由なく園見学を断られた場合、応募を慎重に再検討しましょう。
園見学は、職員配置や保育の雰囲気を確認する機会であり、拒否する姿勢は情報公開に消極的である可能性があります。
慢性的な人手不足や内部の問題を抱えている場合、外部公開を避ける傾向があります。
見学を拒否された場合は無理に応募に進まず、他の園を検討しましょう。
保育士の正社員転職でブラック保育園を避けるために知っておきたいこと
保育士の正社員転職では、「忙しさ」と「違法・不当な労働環境」を区別する視点が欠かせません。
本記事では、以下の観点で内容を整理しました。
- ブラック保育園に見られる特徴
- 求人票や園見学での見極め方
- 転職時に実践すべき具体的な対策、入職後に問題が発覚した場合の対処法
忙しさと違法な労働環境の違いを理解し、求人票や園見学、第三者情報を組み合わせて判断することが重要です。
また、心身に不調が出る前に相談や転職を選択肢に入れることは、キャリアを守るうえで正当な行動と言えます。
ブラック保育園を避けるためには、内部情報に強い転職支援サービスを活用し、客観的な視点で職場を比較することが重要です。
まずは情報収集から始め、自分に合った働き方や環境を整理したうえで、無理のない正社員転職を検討してみてください。
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