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保育士の仕事が辛いと感じる主な理由は、人間関係、業務量の多さ、持ち帰り仕事、給料への不満、保護者対応などの負担が重なりやすいためです。

子どもが好きでも、毎日の負担が積み重なると、続けるべきか辞めるべきか分からなくなることは珍しくありません。

実際に、鳥取県の現役保育士への調査では、90.6%がこれまでに一度は辞めたいと考えたことがあると回答していました。

この数字からも、保育士の仕事が辛いと感じるのは特別なことではなく、多くの人が同じように悩んでいると分かります。

辛さの原因が一時的な忙しさにあるのか、今の園の環境にあるのかで、取るべき行動は変わり、職場環境が主な原因なら園を変えることも検討できるでしょう。

この記事では、保育士の仕事が辛くなりやすい理由や時期を整理したうえで、続けるか辞めるかの判断基準と、環境を変える選択肢まで分かりやすく解説します。

この記事の結論
  • 保育士の仕事が辛いのは、人間関係や業務量など複数の負担が重なりやすいため
  • 今の辛さが一時的なものか、職場環境の問題かを切り分けることが大切である
  • 今の園が合っていないだけで、保育士の仕事自体は続けられる場合もある
  • 原因を整理すれば、続ける、休む、環境を変えるといった次の行動を選びやすくなる

保育士の仕事に悩んでいる人は、あわせて次の記事も参考にしてください。

Contents
  1. 保育士の仕事が辛い理由
  2. 保育士がしんどいと感じやすいタイミング
  3. 保育士に不向きと感じる人の特徴
  4. 保育士はいい人ほどやめると言われる理由
  5. 保育士の仕事が辛い時に確認するポイント
  6. 保育士の仕事が辛いときの対処法
  7. 保育士を続けるべきか辞めるべきかの判断基準
  8. 保育士が辛いときに選べる働き方の選択肢
  9. 保育士の仕事が辛い人によくある質問
  10. 保育士の仕事が辛いときは我慢ではなく原因整理と判断が大切

保育士の仕事が辛い理由

保育士の辛さは一つの問題ではなく、いくつもの負担が重なって大きくなりやすいことが特徴です。

保育の現場では、子どもと関わる業務に加えて、事務処理や保護者対応まで求められるため、心と体の両方に負担がかかりやすくなります。

保育士が辞めたいと感じる背景には、人間関係、待遇、業務量など複数の理由が重なっていることが多く、辛さを感じるのは珍しいことではありません。

特に、保育士の仕事が辛くなりやすい背景には、次のような共通点があります。

保育士の仕事が辛くなりやすい背景
  • 日々の業務が多く、気持ちに余裕を持ちにくい
  • 人と関わる場面が多く、精神的な負担が積み重なりやすい
  • 責任の重さに対して、給与が低いと感じやすい

そのため、辛さの原因を考えるときは、保育士という仕事に共通する負担なのか、今の園の環境による負担なのかを分けて見ることが大切です。

ここからは、負担が大きくなりやすい原因を5つに分けて見ていきます。

人間関係のストレスが大きくなりやすい職場環境

保育士の仕事が辛くなる理由の一つは、職場の人間関係の負担が大きい点です。

保育現場では、子どもの対応をしながら先輩や主任とやり取りし、限られた時間の中で報告や相談も行うため、職場の空気が合わないだけでも疲労感につながります。

実際に厚生労働省の資料でも、保育士が退職した理由として「職場の人間関係」が33.5%で最も高くなっていました。

保育士の退職理由

出典:厚生労働省|保育士として就業した者が退職した理由(複数回答)

特に、次のような状態が続く職場では、人間関係の悩みが深くなりやすいです。

人間関係で負担を感じやすい職場の例
  • 相談しにくく、ミスを責められやすい
  • 先輩や主任の言い方がきつい
  • 陰口や派閥があり、気を張る時間が長い

子どもと関わること自体は苦痛ではないのに、職員との関係がつらい場合は、仕事内容より職場環境が原因かもしれません。

一方で、園を変えても同じように人間関係で強く消耗する場合は、相談先の有無や自分の受け止め方まで含めて見直す必要があります。

人間関係の悩みを自分の性格だけの問題と決めつけず、園の協力体制や周囲のサポートが足りていないことが原因であることも十分に考えられます。

業務量が多く持ち帰り仕事や残業が発生しやすい

保育士の仕事が辛くなりやすい理由には、子どもと関わる時間の外にも多くの業務があることが挙げられます。

保育中は子どもの見守りが優先になるため、事務作業や保護者向けの作業は後回しになり、勤務時間内に業務が終わらないことも少なくありません。

実際に、大分県の調査では現役保育士の71%が持ち帰り仕事があると答えており、主な内容は行事準備や書類作成でした。

勤務時間の前後も含めると、保育士には次のような見えにくい業務があります。

発生タイミング
内容
開園前
出退勤管理、安全点検、掃除
午睡中
連絡帳、計画・日誌、昼礼
閉園後
行事企画、制作、残りの書類作成

子どもと関わる仕事は好きでも、保育の合間や終業後まで作業が続くなら、本人の努力だけでは解決しにくい状態といえます。

一方で、行事前だけ一時的に忙しいのか、普段から残業や持ち帰りが続いているのかで見方は変わります。

忙しさを自分の要領の問題だけにせず、勤務時間内で終わる量なのかを見落とさないでください。

給料と仕事内容のバランスに不満を感じやすい

給料への不満も、保育士の仕事が辛くなる大きな要因の一つです。

子どもの安全を守りながら、マルチタスクで業務に対応するため、責任や業務量のわりに報われていないと感じやすいからです。

厚生労働省のデータでは、保育士の平均年収は約364万円で、全職種平均の約500万円より137万円程度低い水準でした。

保育士と全産業の年収比較引用:厚生労働省「保育士の現状と主な取組

 

また近い職種と比べた年収の目安は、次のとおりです。

職種
年収
看護師
約483.1万円
保育士
約363.5万円
幼稚園教諭
約362.9万円
福祉施設介護員
約362.4万円

同じ対人の仕事でも、資格の違いや責任の重さに対して収入の差が出ていることが分かります。

今の園で残業代が出ない、手当が少ない場合は、その園の待遇面も確認してください。

基本給や賞与、手当に不満がなくても負担が強いと感じたら、金額だけでなく仕事内容との釣り合いまで確かめることが大切です。

保護者対応による精神的負担が大きい

保護者対応は、保育士の仕事を辛く感じる大きな要因の一つです。

子どもへの関わりに加えて、送迎時の声かけや連絡帳の作成、要望への返答まで気を配る場面が多く、気疲れが重なりやすいためです。

特に、同じ内容でも伝え方によって受け取られ方が変わるため、保育そのものとは別の緊張を抱えやすくなります。

保護者対応で負担になりやすい場面は、次のとおりです。

保護者対応で負担になりやすい場面
  • 送迎時の短いやり取りで気を遣う場面
  • 連絡帳の書き方に迷いやすい場面
  • クレームや指摘の初動対応を求められる場面
  • 行事前後に要望や質問が増える場面

保護者対応の負担が一部でなく日常的に続き、しかも職員同士で相談しにくいなら、個人の受け止め方だけでなく園の支え方にも目を向ける必要があります。

反対に、困ったときに主任や園長が間に入り、対応方針を共有してくれる園なら、同じ保護者対応でも負担は軽くなりやすいです。

子どもの安全に対する責任が重くのしかかる

子どもの安全を守る責任の重さも、保育士の仕事が苦しくなる大きな理由です。

散歩、食事、午睡、送り迎えなど、どの場面でも事故やケガを防ぐために気を張る必要があり、小さな見落としも許されないという緊張感が続きます。

そのため、保育士の負担は体力だけでなく、常に注意を向け続ける気疲れにも表れます。

責任の重さが辛さにつながる流れは、次のように考えられます。

1

緊張状態が続く

安全確認に常に気を配る

2

気疲れがたまる

小さな判断でも消耗する

3

余裕がなくなる

ほかの負担も重く感じやすい

人員配置や声かけの体制が整っている園なら、責任を一人で抱え込まずに済む場合があります。

しかし、確認作業や判断が個人任せになっている職場では、責任の重さがさらに強まりやすくなります。

責任が重いと感じること自体は自然なことなので、自分だけの問題だと決めつけないでください。

保育士がしんどいと感じやすいタイミング

保育士の仕事はいつも同じ重さでつらいわけではなく、負担が集中しやすい時期があります。

今のしんどさが一時的な忙しさなのか、普段の働き方そのものに無理があるのかを見分けるには、まず負担が増えやすいタイミングを知ることが大切です。

時期によって仕事の重さが変わるため、苦しい理由を考えるときは、いつ負担が増えているのかにも目を向ける必要があります。

保育士がしんどいと感じやすい時期
  • 保育士が特にしんどくなりやすいのは、行事前・年度末・人手不足時・異動直後・トラブル対応が続く時期です。

たとえば、行事前は準備が増え、年度末は書類や引き継ぎが重なり、人手が足りない時期は一人あたりの負担が大きくなります。

短い期間だけ強くつらいなら時期の影響が考えられますが、毎月のように同じ苦しさが続く場合は、園の体制や働き方そのものも見てください。

ここからは、どの場面で負担が増えやすいのかを具体的に確認していきます。

行事前や年度末は準備と書類業務が重なりやすい

行事前や年度末は、普段より仕事が一気に増えやすい時期です。

通常の保育に加えて、制作準備や書類作成、保護者への共有まで重なるため、短い期間でも負担が大きくなります。

とくに年度末は、子どもの記録整理や引き継ぎ資料の作成も入りやすく、同じ時期に毎年しんどさを感じる人は少なくありません。

この時期に増えやすい業務は、次のとおりです。

行事前・年度末に増えやすい業務一覧
  • 制作準備や飾り付け
  • 書類整理や記録のまとめ
  • 引き継ぎ資料の作成
  • 保護者への共有対応

行事後や新年度が始まったあとに負担が軽くなるなら、まずは時期特有の忙しさが影響していたと考えられます。

忙しい時期を過ぎても残業や持ち帰り仕事が続く場合は、繁忙期だけの問題ではなく、普段の業務量が多すぎるか、分担が偏っている状態です。

行事や年度末は忙しくなりやすい時期ですが、当たり前だと思って一人で抱え込みすぎないように周りに相談してください。

人手不足の園では一人あたりの負担が増えやすい

人手不足の園では、一人の保育士が抱える仕事の範囲が広がり、しんどさが慢性化しやすくなります。

欠員が埋まらないまま運営している職場では、保育、安全確認、保護者対応まで少人数で回すことになり、休憩や相談の時間も削られやすくなります。

実際にこども家庭庁の調査では、保育士の61.4%が休憩を十分に取れないと答えており、人手不足が慢性的な疲労につながっていることが分かります。

人手不足の園では、次のような負担が起こりやすくなります。

業務
負担の内容
直接保育・安全管理
少人数で多くの子どもを見る
事務・書類作成
保育の合間に書類を書く
休憩・休息
休憩が作業時間に変わる
行事準備・環境整備
準備や清掃が個人に偏る
教育・サポート
相談や指導の余裕がなくなる

忙しさが行事前だけでなく普段から続き、急な休みでも現場が回らないなら、個人の要領ではなく園の体制に原因があります。

欠員時でも周囲のフォローがあり、業務が分担されている職場なら、同じ保育士でも負担の重さは変わります。

人手不足を自分の頑張りだけで埋めようとすると消耗しやすいため、どこまでが体制の問題なのか見極めてください。

新人や異動直後は環境に慣れず精神的に消耗しやすい

配属されたばかりの時期や異動直後は、仕事そのものより環境に慣れることに強い負担を感じやすいです。

業務を覚えるだけでなく、園ごとのルール、職員同士の距離感、保護者対応の流れまで同時に把握する必要があり、気疲れが重なりやすい時期だからです。

厚生労働省の2020年のデータでは、保育所で働く常勤保育士のうち経験年数8年未満の人が5割弱を占めており、経験の浅い段階で現場に立つ人が多いことが分かります。

実際には、新任保育士で心身の負担から短期間での退職に至った事例も報告されました(参考:埼玉純真短期大学の研究論文)。

担任業務を覚えることに追われる中で、行事準備や持ち帰り仕事、周囲のフォロー不足が重なり、少しずつ消耗が深まっていきました。

その後は睡眠不足や体調不良が続き、援助の少ないまま責任の重い業務を担うことで、仕事を続ける気力を失って退職に至っています。

仕事に少しずつ慣れて気持ちが落ち着いてくるなら、新しい環境に慣れるまでの負担が一時的に大きかったと考えられます。

しかし時間がたっても、誰にも相談しにくい、教えてもらえないと感じるなら、慣れだけではなく職場の支え方に問題があるかもしれません。

新人や異動直後だから仕方ないで終わらせず、安心して相談できる環境かどうかも確認してください。

クレームやトラブル対応が続くと限界を感じやすい

クレームやトラブル対応が続くと、保育士は短い期間でも強く消耗しやすくなります。

一つひとつの出来事は乗り切れても、保護者対応、子ども同士のトラブルなどが重なると、気持ちを立て直す前に次の対応が必要になるからです。

不安な状態が続くと、常に気を張ったままになり、小さな指摘でも強く落ち込みやすくなります。

特に、トラブルのたびに一人で説明や謝罪を任される職場では、責任の重さがさらに大きくなります。

数日たてば落ち着く程度なら一時的な負担であるかもしれませんが、同じような対応が何度も続き、睡眠や食欲にまで影響が出ているなら無理を重ねている状態です。

注意点

クレームやトラブルが続いているときは自分だけの問題と決めつけず、心身を休める時間が確保できているかを見つめ直してください。

保育士に不向きと感じる人の特徴

保育士に向いていないと感じる人には、仕事自体が合わないというより、性格や考え方と職場の負担がかみ合わず苦しくなっている場合があります。

保育の現場では、人間関係、時間の制約、気配りの多さが重なるため、同じ仕事でも負担の感じ方には差が出ます。

周囲の空気に影響されやすい人や自分を追い込んでしまう人は、保育士の仕事をつらく感じてしまう傾向があります。

保育士に不向きと感じる人の特徴
  • 保育士に不向きと感じやすいのは、人間関係に影響されやすい人や完璧を求めすぎる人です。

こうした特徴があるからといって、すぐに保育士に向いていないと決めつける必要はありません。

今の園だけで苦しさが強いなら、性格より職場環境との相性が影響していることもあります。

ここでは、自分のどの傾向が負担につながっているのか解説します。

人間関係の影響を強く受けやすい人

周囲の空気や言葉に強く影響される人は、保育士の仕事をつらく感じやすい傾向があります。

保育の現場では、職員同士の声かけや連携が多いため、誰かの機嫌や言い方が気になるだけでも、仕事全体に影響が出やすいからです。

人間関係に疲れやすいのは、気配りができる人ほど周囲の変化に敏感であることも一つの理由です。

人間関係の影響を受けやすい人には、次のような特徴があります。

  • 注意されたあとも気持ちを引きずりやすい
  • 職場の空気を読みすぎて疲れてしまう
  • 対立を避けようとして言いたいことを飲み込みやすい
  • 周囲に気を遣いすぎて仕事以外の部分でも消耗しやすい

子どもと関わることは好きでも、職員同士の空気で強く疲れるなら、仕事そのものより職場との相性が影響していることがあります。

どの園でも同じように人間関係で消耗するなら、自分の受け止め方や距離の取り方も考える必要があります。

人間関係の影響を受けやすいことを、性格の弱さだけで片づけないようにしてください。

完璧主義で自分を追い込みやすい人

何でもきちんとやろうとする人ほど、保育士の仕事で自分を追い込んでしまいます。

保育の現場は、子どもの対応、書類、行事準備、保護者対応などすべてを高い水準でこなそうとすると負担が一気に大きくなるからです。

実際に調査では、保育現場で勤務時間内にすべての業務を終えられる人は6.5%にとどまっており、全部を完璧に終わらせる前提そのものが厳しい状況です。

責任感の強さが力になる場面もあれば、負担につながる場面もあります。

長所になる場面
負担になる場面
安全確認や準備を丁寧に行える
小さなミスを強く引きずる
子どもや保護者に誠実に向き合える
全部を自分で抱え込みやすい
仕事の質を保とうと努力できる
残業や持ち帰り仕事が増えやすい

優先順位をつけたときに気持ちが少し軽くなるなら、抱え込みすぎが負担を大きくしていた面があります。

それでも常に完璧を求められる空気が強い職場なら、本人の考え方だけでなく、常に高い完成度を求める職場環境の影響も考えられます。

完璧にできない自分を責めるのではなく、今の職場で求められている水準が適切かどうかも含めて見直してください。

仕事とプライベートの切り替えが苦手な人

仕事が終わったあとも気持ちを切り替えられない人は、保育士の負担を強く感じやすくなります。

保育士は持ち帰り仕事が増えやすいだけでなく、保護者対応や子どもの様子を家に帰ってからも仕事の残りを思い返しやすく、勤務時間の外でも気持ちが休まりにくいからです。

厚生労働省の研究でも、休日まで仕事のことが頭から離れない人は、心理的疲労をため、バーンアウト(心身のストレスによる燃え尽き)になりやすいとの報告があります。

切り替えが苦手な人には、次のような状態が起こりやすくなります。

  • 休日も連絡帳や行事準備のことが気になる
  • 保護者対応を思い返して気分が沈む
  • 家に帰っても仕事の反省が止まらない
  • 休んでも疲れが抜けた感じがしにくい

こうした状態が続くと、休みの日に体を休めていても、気持ちの面では十分に回復しにくくなります。

切り替えが苦手なことを自己管理の問題だけにせず、持ち帰り仕事や感情の負担が生活全体に影響していないか確認してください。

悩みを一人で抱え込みやすい人

悩みを一人で抱え込みやすい人は、保育士の仕事で限界を感じやすくなります。

保育の現場では、人間関係、子どもの対応、保護者対応など、周りに話しにくい悩みも多く、我慢を続けるほど気持ちの不安を感じやすいからです。

困ったときにすぐ相談できない状態が続くと、問題そのものよりも孤立感の方がつらくなることもあります。

悩みを抱え込みやすい人には、次のようなサインが出てきます。

抱え込みやすい人のサイン
  • 誰にも相談しないまま出勤を続けている
  • 辞めたいと思っても周囲に言えない
  • 小さなミスでも自分を責め続けてしまう
  • つらくても迷惑をかけたくなくて我慢してしまう

抱え込む人は真面目で責任感がある場合も多く、弱いから苦しくなるわけではありません。

ただ、何も言わずに耐え続けるほど、周囲からは平気に見えてしまい、助けが届きにくくなります。

一人で抱えたまま限界に近づかないよう、まずは今の悩みを外に出せる相手がいるか確認してください。

保育士はいい人ほどやめると言われる理由

保育士はいい人ほどやめると言われるのは、真面目で責任感が強い人ほど無理を引き受けやすいからです。

頼まれた仕事を断れない、周囲に迷惑をかけたくない、子どものために頑張りたいという気持ちが重なると、つらくても我慢を続けてしまいます。

続けられないのは甘えというより、頑張りすぎる性格と職場の負担が重なった結果であることも少なくありません。

真面目な人ほど辞めやすいと言われる背景には、次のような流れがあります。

1

責任感が強く無理を引き受ける

頼まれると断れず我慢しやすい

2

頼れず抱え込みが増える

つらさを外に出せず負担がたまる

3

報われないまま限界に近づく

気力が落ちて離職を考える

周囲に頼れる人がいて、仕事の分担も見直せる職場なら、真面目さは長所として働きやすくなります。

反対に、我慢する人ほど仕事が集まる職場では、優しさや責任感がそのまま負担になりがちです。

自分を責める前に、頑張り方だけでなく職場のサポート体制も確認してください。

責任感が強い人ほど無理をしやすい

責任感が強い人ほど、保育士の現場では仕事を引き受けすぎてしまうことがあります。

子どものために手を抜きたくない、休むと迷惑がかかると考えてしまい、頼まれたことを断れず負担が重なりやすいからです。

保育施設への調査でも、保育士の悩みや不満として最も多かったのは「業務の負担や責任」で、59.1%にのぼっています。

責任感が強い人は、次のようなことを抱え込みやすくなります。

  • 急な依頼を断れず、そのまま引き受けてしまう
  • 休憩を削ってでも仕事を終わらせようとする
  • 体調が悪くても休みにくいと感じる
  • 自分の担当外のことまで気にかけすぎる

これらの内容は、真面目さや誠実さの表れでもあるため、それ自体を悪いこととして考える必要はありません。

ただ、頑張る人に仕事が集まり続ける職場では、責任感の強さが支えではなく負担に変わってしまいます。

自分の努力で埋めている仕事が増えすぎていないか、一度現状を紙に書き出して見てください。

周囲に頼れず我慢を続けてしまいやすい

真面目な人ほど、困っていても周囲に頼れず我慢を続けてしまうことがあります。

迷惑をかけたくない気持ちが強いと、助けを求める前に自分で何とかしようとしてしまい、苦しさを外に出すタイミングを逃しやすくなります。

周囲に頼れない状態が続くと、仕事の負担そのものより、誰にも言えないことが苦しさを大きくしてしまうことがあります。

周囲に頼れない人は、次のような行動が見られます。

  • 相談する前に自分で抱え込んでしまう
  • 限界が近づくまでつらさを言い出せない
  • 迷惑をかけたくなくて休むことをためらう
  • 困っていても普段どおりにふるまってしまう

我慢を続ける人は、落ち着いてみえ、周囲から助けが必要だと気づかれにくい面があります。

相談先がはっきりしない職場では、本人の性格だけでなく、頼りにくい空気そのものが負担を重くしている場合もあります。

頼れないことを自分の弱さだけで片づけず、助けを出しやすい環境かどうかも確かめてください。

頑張りが見えにくく報われないと感じやすい

保育士は一生懸命に働いていても、頑張りが伝わりにくく報われないと感じやすい仕事です。

事故を防ぐ、子どもの変化に早く気づく、保護者が安心できるように配慮するなど、問題を未然に防ぐ仕事が多く、表に出にくいからです。

一般社団法人大阪市私立保育連盟の調査では、保育士がやりがいを感じる場面は「子どもの笑顔や成長」が96.4%と高い一方で、「園長や主任から評価されている」と感じる人は10.9%にとどまっています。

そのため、毎日気を配っていても当たり前と思われやすく、感謝や評価が見えないまま疲れだけが残ることも少なくありません。

真面目な人ほど見えない部分まで丁寧に取り組むため、周囲には順調にこなしているように見えてしまいます。

報われない感覚が続くと、仕事が嫌いというより、頑張る意味を見失って職場を離れたくなることがあります。

注意点

感謝や評価が少ない職場もありますが、見えない努力をきちんと認める園もあるため、今の環境だけで保育士全体を判断しないでください。

結果として燃え尽きやすい構造がある

保育士は、強い負担を一気に受けるというより、毎日の消耗が少しずつ積み重なって限界に近づくことがあります。

責任感が強くても、周囲に頼れず、頑張りが十分に報われない状態が続くと、気づかないうちに心の余裕が削られていくためです。

燃え尽きを感じるまでの流れは、次のように考えられます。

1

無理を続ける

責任感から仕事を抱え込みやすい

2

疲れが抜けない

休んでも気持ちの張りつめが続く

3

やる気が落ちる

消耗感が強まり限界に近づく

忙しい時期だけ一時的に疲れているなら、休息のあとに気持ちが戻ることもあります。

休んでもつらさが抜けず、仕事への前向きな気持ちも戻らない場合は、疲れがたまっていないか確認してください。

ここではすぐに結論を急がず、今の状態が一時的な疲れなのか、見直しが必要な段階なのかを見分けることが大切です。

保育士の仕事が辛い時に確認するポイント

保育士の仕事が辛い時は、感情のまま結論を急ぐのではなく、確認ポイントを順番に見ていくことが大切です。

何が辛いのか、いつから辛いのか、体に影響が出ているかを分けて考えることで、我慢すべき場面と見直すべき場面の区別がつけられるためです。

確認すべきなのは、辛さの原因が仕事内容にあるのか職場環境にあるのか、一時的なのか慢性的なのか、心身への影響が出ていないかの3点です。

辛さの全体像が分かれば、続けるべきか環境を変えるべきかの判断に進めます。

辛さの原因が仕事内容なのか職場環境なのか切り分ける

保育士の仕事が辛い時は、仕事内容そのものが苦しいのか、今の職場環境が合っていないのかを分けて考えることが大切です。

同じ保育士でも、子どもと関わる仕事自体にやりがいを感じる人もいれば、人間関係や園の方針、シフトの厳しさで苦しくなる人もいるためです。

子どもと関わること自体は好きなのに、今の園では強くしんどさを感じる場合は、仕事内容より職場環境が負担になっていることがあります。

確認するときは、次のように見ていくと分かりやすいです。

仕事内容が原因のケース
職場環境が原因のケース
子ども対応そのものがつらい
人間関係や園方針がつらい
どの園でも続ける自信が持てない
別の園なら続けたい気持ちがある
働き方自体の見直しが必要
異動や転職で変わる余地がある

子どもと関わること自体が強い苦痛なら、保育士という働き方そのものを見直す視点が必要です。

一方で、つらさが特定の人間関係や体制に偏っているなら、今の園が合っていないと考える必要があります。

一時的な忙しさなのか慢性的な問題なのか見極める

今の辛さが行事前などの一時的なものか、毎月続いている慢性的な問題かによって、取るべき行動は変わります。

一時的な忙しさであれば、時期が過ぎれば回復の見込みがありますが、慢性的な問題なら待っても状況は変わりにくいからです。

島根県の調査では、施設の62.0%が職員不足を感じており、人手不足が解消されない限り、個人の努力で多忙さを解消するのは難しいことがわかります。

見極めるときは、次のように比べてみてください。

一時的な忙しさ
慢性的な問題
行事前や年度末に集中する
毎月・毎週のように続く
時期が過ぎれば落ち着く
いつまでも終わりが見えない
園全体で分担できている
特定の人に偏っている

まず、忙しさが増える時期を1か月ほど振り返り、行事や年度末にだけ偏っているのか、普段から続いているのかを確認してください。

特定の時期を過ぎても残業や持ち帰り仕事が減らず、休んでもすぐ忙しさが戻るなら、時期ではなく体制や人手不足が背景に問題があります。

毎年同じ時期に限界を感じる場合も、行事そのものだけでなく、分担の偏りや準備の進め方に無理がないか見直してください。

体調や睡眠に影響が出ていないか確認する

辛さが気持ちの問題にとどまらず、体調や睡眠にまで影響が出ている場合は、我慢よりも自分を守る行動を優先すべきです。

体の不調は心からのサインであり、放置すると回復に時間がかかるためです。

保育士現場の調査では、離職理由として病気・体調不良を挙げた正規職員は22.2%にのぼっており、無理をした結果体を壊して退職に至るケースは珍しくありません。

以下の兆候が複数当てはまる場合は、早めの対応が必要です。

  • 寝つきが悪い、夜中に何度も目が覚める
  • 出勤前に強い不安や動悸を感じる
  • 食欲が落ちている、または過食になっている
  • 休みの日も回復した感覚がない

1つだけなら一時的な疲れかもしれませんが、複数が2週間以上続いているなら見過ごさないでください。

体調が悪い状態で判断すると、冷静さを保てないまま結論を急いでしまいやすいため、まず回復を最優先にしましょう。

今の職場で改善できる余地があるか考える

辞めるかどうかを考える前に、今の園の中で状況を変えられないか確認してください。

異動、担当替え、業務分担の見直しなど、園内の調整で解決できる問題なら、転職より負担が小さく済む場合があるためです。

施設側が業務分担の平準化に取り組んでいる割合は73.1%、ICT化に取り組んでいる割合は39.2%であり、改善に動いている園も一定数存在します(参考:保育士の職場ストレスに関する研究)。

今の職場で確認したいポイントは次のとおりです。

  • 園長や主任に相談できる関係性があるか
  • 担当クラスや業務の変更に応じてもらえそうか
  • 園全体として働き方の改善に取り組んでいるか

上司や園長に相談できるか、休みの取り方や働き方を調整できるかによって、今の園で改善できる余地は変わります。

相談しても担当や負担が変わらず、園として改善に動く様子も見えない場合は、今の職場の中だけで状況を変えるのは難しいと考えられます。

保育士の仕事が辛いときの対処法

保育士の仕事が辛いときは、気持ちのまま動くのではなく、順番を決めて対処することが大切です。

我慢を続けすぎても、勢いで辞めても後悔につながることがあるため、まずは今できることから負担を下げていく必要があります。

まずは辛い原因を言葉にして、どの負担が大きいのかを見える形にすることが最初の一歩です。

辛さが強いときに意識したい対処法は、次の4つです。

辛いときの対処法4つ
  • 何が一番つらいのかを書き出す
  • 一人で抱え込まずに周囲へ共有する
  • 休める時間を確保して無理を続けない
  • 今の働き方を変えられないか確認する

一度に全部を変える必要はなく、今の自分にできる対処から始めれば十分です。

相談や休養で持ち直せるなら現職での調整を考え、負担が下がらない場合は働き方そのものを見直す視点も必要になります。

ここからは、辛さを軽くするために取りやすい行動を一つずつ見ていきます。

辛さの原因を言語化して優先順位をつける

仕事が辛いと感じたら、まず何が一番つらいのかを言葉にして書き出すことが大切です。

気持ちが漠然としたままだと、何を変えたいのか自分でも分からず、相談や対処の方向も決めにくくなるためです。

厚生労働省のデータによると、保育士の再就職では、通勤時間、勤務日数、勤務時間を重視する人はいずれも7割を超えていました。

保育士が再就職に希望する条件出典:厚生労働省「保育士の現状と主な取組

 

自分の中で何を優先したいかをはっきりさせることは、行動する際の軸となります。

優先する条件を見直すときは、次の3ステップで進めてみてください。

1

辛いことを書き出す

人間関係や残業など全部出す

2

変えやすさを分ける

すぐ動けるか時間がかかるかを見る

3

一番重い問題を選ぶ

最初に手をつけるものを1つ決める

人間関係や業務量など原因が複数あっても、最初から全部を解決しようとしなくて大丈夫です。

すぐ変えられる問題から動くのか、心身への負担が大きいものを優先するのかで、次の行動は変わります。

書き出した内容が多すぎるときは、今すぐ困っていることを一つに絞るところから始めてください。

信頼できる同僚や上司に相談して一人で抱え込まない

辛さを一人で抱え続けると、状況を落ち着いて見られなくなるため、信頼できる人に話すことが大切です。

自分の中だけで悩み続けていると、何が一番つらいのかも分かりにくくなり、無理を続ける時間が長くなってしまいます。

相談は弱さではなく、今の負担を減らすための行動の一つです。

次のように分けて考えると、相談先が明確になります。

相談先の目安
  • 日々の業務のしんどさは、信頼できる同僚や先輩に話す
  • 担当変更や業務分担は、主任や園長に相談する
  • 園内で話しにくいときは、外部の相談窓口も考える

残業の多さや人間関係の悩みなど、何に困っているのかを具体的に伝えると、相手も状況を理解しやすくなります。

相談して担当や負担が変わる余地があるなら、今の園の中で改善できる可能性があります。

話しても受け止めてもらえない、相談先そのものがない場合は、抱え込み続けずに園の外にも助けを求めてください。

休みを取り心身を回復させることを優先する

体や気持ちに限界が近いと感じるときは、問題を解決する前に休むことを優先してください。

疲れたまま無理を続けると冷静に考える力が落ち、相談や判断もうまくできなくなるためです。

眠れない、朝から強くつらい、休みの日も回復しないといった状態があるなら、まず負荷を下げることを考えるましょう。

まずは1日でも休みを取って仕事から距離を置くだけでも、自分の状態を客観的に見つめ直すきっかけになります。

休みを取ってもつらさが続く場合は、相談や働き方の見直しもあわせて考える必要があります。

異動や働き方の見直しで負担軽減できないか検討する

辞めるか続けるかで迷う前に、今の負担を少しでも軽くできる方法がないか考えることも大切です。

保育の仕事は続けたい気持ちがあっても、担任業務や勤務条件が今の自分に合っていないだけという場合があるためです。

今の働き方がつらいときは、退職だけでなく、異動や時短勤務などの選択肢も検討してください。

人間関係よりも特定の業務負担が重いなら、担当の見直しで負担が下がることがあります。

今の園で調整が難しく、同じ問題が続く場合は、園の中だけで解決するのが難しい可能性もあります。

全部を一度に変えようとせず、自分にとって何を減らせると続けやすいのかを先に考えてみましょう。

確認ポイント

今つらいのが人間関係なのか、担任業務なのか、勤務時間なのかを一つに絞り、園内で調整できそうな内容を主任や園長に伝えてみてください。

保育士を続けるべきか辞めるべきかの判断基準

保育士を続けるべきか辞めるべきかは、つらい気持ちの強さだけで決めず、原因や今の状態を見て判断することが大切です。

同じように仕事が辛くても、園を変えれば続けられる人もいれば、休養や離職を優先した方がよい人もいるためです。

今のつらさが一時的なものか、環境を変えれば改善するのか、心身への影響が強いのかを判断する必要があり、次の4点を押さえてください。

  • 環境を変えれば解決する悩みなら、まず園を変える選択を検討する
  • 体調やメンタルに影響が出ているなら、回復を優先した見直しが必要である
  • 今の園が辛いだけなら、保育士自体を辞める必要はない可能性がある
  • 改善策を試しても限界が続くなら、辞める判断も自分を守る行動になる

続けることが正解とも、辞めることが正解とも言い切れません。

今の園で改善できるのか、このまま続ける方が負担になるのかを見て、自分に合う選び方を決めてください。

環境を変えれば改善する悩みなら続ける選択肢がある

辛さの原因が今の園の環境に偏っているなら、保育士を辞めずに働き方を見直す選択肢もあります。

人間関係や業務分担、園の方針などが苦しさの中心なら、保育士の仕事そのものより、今の職場との相性が問題になっている場合があるためです。

厚生労働省の調査では、保育士の退職者が保育業界へ転職する理由として33.4%で最も多く、転職者のうち53.1%が保育業界へ移っています。

環境を変えることで改善が見込める悩みには、次のようなものがあります。

悩み
改善しやすい方法
人間関係
異動、園の変更
業務分担
担当変更、配置見直し
園の方針
別法人、別園形態へ移る
人員体制
配置が安定した園を選ぶ

子どもと関わる仕事にはやりがいがあり、別の園なら続けたい気持ちが残っているなら、環境を変える余地があります。

相談や配置見直しで改善できそうなら、すぐに辞める結論を出す必要はありません。

ただし、仕事内容そのものが強い苦痛になっている場合は、環境だけの問題として片づけないでください。

体調やメンタルに影響が出ているなら早めの見直しが必要

仕事の辛さが体調や気分にまで表れているなら、無理を続ける前に働き方を見直すことが大切です。

体を壊してから動くと、転職活動にも支障が出て選択肢が狭まるためです。

保育士の半数以上が精神的健康状態の不良を感じているという報告もあり、長期間の無理はキャリアの断絶につながるおそれがあります。

数日休めば戻る状態なのか、休んでも回復しにくい状態なのかで、考えるべき対応は変わります。

注意点

今の職場で調整できそうなら、まずは休み方や業務量の見直しを考え、出勤そのものが大きな負担になっているなら休養を優先してください。

限界を超える前に辞める判断をすることも大切

心身への負担が強く続いているなら、限界を超える前に辞める判断も大切です。

無理を重ねたあとでは、休む余力も次の選択肢を考える余裕もなくなりやすく、冷静な判断ができなくなるためです。

体調や睡眠への影響が続き、相談や配置の見直しをしても状況が変わらないなら、今の働き方を続けるリスクは小さくありません。

眠れない日が続く、出勤そのものが強い苦痛になっている、相談しても負担が減らないといった状態なら、辞める判断を視野に入れる段階といえます。

環境を変えれば続けられそうなら、まずは異動や転職を考える方法もありますが、出勤を続けること自体がつらいなら、自分を守ることを優先してください。

保育士が辛いときに選べる働き方の選択肢

保育士の仕事が辛いときは、続けるか辞めるかの二択だけで考えないことが大切です。

辛さの原因によって合う選び方は変わり、今の園を離れた方がよい場合もあれば、働く場や役割を変えるだけで負担が軽くなる場合もあるためです。

今の園だけが合わないなら園を変える方法もあり、保育現場の負担そのものを下げたいなら別の職場形態や他職種への転職も検討する必要が出てきます。

子どもと関わる仕事は続けたいのか、担任業務や行事負担を減らしたいのか、まずは自分が何を優先したいのかを考えることが重要です。

別の保育園に転職して環境を変える

辛さの原因が今の園の環境にあるなら、保育士を辞めずに別の園へ移ることも有力な選択肢です。

園ごとに人間関係、業務分担、保育方針、人員体制はかなり違うため、仕事そのものではなく職場との相性が負担になっていることもあるからです。

2024年1月時点の保育士の有効求人倍率は3.88倍で、全体の1.27倍より高く、保育士を必要としている園は多い状態が続いています。

別の園へ移るときは、次の点を確認しておくことが大切です。

  • 人間関係や職員の雰囲気を園見学で見る
  • 残業の実態や持ち帰り仕事の有無を確かめる
  • 給与内訳や手当の出方を確認する

子どもと関わる仕事を続けたいなら、園を変えることで負担が軽くなる場合があります。

しかし、求人票だけでは分からないことも多いため、見学や面接で実際の働き方まで確かめてください。

今の園で改善が難しく、別の法人や園形態なら続けられそうなら、転職は前向きな見直しになります。

小規模保育や企業内保育など負担の少ない職場を選ぶ

保育職を続けたいなら、園を辞めるかどうかではなく、働く場を変える方法もあります。

大人数保育や行事の多さが負担になっている場合は、小規模保育や企業内保育のように、今より落ち着いた環境の方が合うことがあるためです。

保育士資格を活かせる職場の主な選択肢は、次のとおりです。

働く場
特徴
負担が軽くなりやすい点
向いている人
認可保育園
園児数が多い園もある
体制が整う園もある
幅広い経験を積みたい人
小規模保育
少人数で関わりやすい
行事負担が抑えられやすい
落ち着いた保育をしたい人
企業内保育
企業内の保育施設
保護者対応が比較的シンプル
働き方を安定させたい人
院内保育
病院内の保育施設
少人数の園もある
家庭的な環境を望む人

行事や大人数対応がつらいなら小規模保育、保護者対応や勤務の安定を重視するなら企業内保育のように選ぶと考えやすくなります。

一方で、小規模園は人間関係が近くなりやすく、院内保育は勤務時間が特殊な場合もあるため、職場ごとの差は必ず見てください。

負担が軽くなりやすい職場でも、役割が合わなければ別の苦しさが出るため、園見学で働き方まで確かめましょう。

保育補助や児童福祉分野にキャリアチェンジする

担任として働く負担が大きいなら、保育補助や児童福祉分野へ職場を移す方法もあります。

行事運営やクラス全体の責任、保護者対応が苦しい場合でも、子どもに関わる仕事そのものまで手放さなくてよいことがあるためです。

厚生労働省によると、保育士経験者のうち16.9%は、児童福祉施設や放課後児童クラブなど他の福祉分野へ転職しており、資格を活かしながら別の環境で働いています。

保育関連職の主な選択肢は、次のとおりです。

職種例
主な仕事内容
負担が変わりやすい点
保育補助
担任補助、見守り、準備
担任責任が軽くなる
児童福祉施設スタッフ
生活支援、見守り、記録
園運営の負担が減る
学童・児童支援系
放課後支援、活動補助
乳児保育の負担が変わる

子どもや保護者支援の仕事は続けたいものの、担任業務や園全体の責任が重いなら、職種を少し変えるだけで働きやすくなる場合があります。

今の悩みが行事運営やクラス責任に偏っているなら、保育士を辞めるかどうかではなく、役割を変える選び方も考えてください。

仕事内容や勤務条件は職場ごとの差も大きいため、名前だけで判断せず、実際の業務範囲まで聞いてください。

一度離職して働き方を見直す

心身の消耗が大きく、今すぐ次の職場を探す余力がないなら、一度離職することも検討してください。

疲れたまま転職活動を始めると、冷静に比較できず、似た条件の職場を選んでしまうおそれがあるためです。

一度離れることは後退ではなく、今の働き方を見直し、自分に合う条件を考え直す時間にもなります。

離職を考えるときは、次の点を確認しておきましょう。

  • 半年分を目安に生活費を確保できるか
  • どれくらい休むかの目安を持てるか
  • 復職や再就職に向けた情報収集の計画があるか

出勤を続けながら次を探すのが難しい状態なら、まず回復を優先する考え方も必要です。

生活費や休む期間の見通しが立っているなら、焦って次を決めるより、心身を整えてから動く方が合う場合もあります。

保育士の仕事が辛い人によくある質問

保育士の仕事が辛い人は、今の働き方を続けるべきか、環境を変えるべきかなど細かな疑問を持ちやすいです。

特に、何がしんどいのか、辞める理由にはどんな傾向があるのかなど、行動の前に確認すべきことは多岐にわたります。

ここでは、保育士の仕事が辛い人によくある質問をQ&A形式で簡潔にまとめます。

本文で触れた内容を短く確認したいときは、このFAQから見返すと要点をつかみやすいです。

保育士の何がしんどいのか

保育士のしんどさは、仕事量の多さ、人間関係、責任の重さが重なりやすいことにあります。

子どもの安全を守りながら、書類作成や行事準備、保護者対応まで同時に進めるため、体力だけでなく気持ちの面でも負担が大きくなりやすいからです。

一つの原因だけで苦しくなるというより、複数の負担が重なることで辛さが強くなると考えてください。

保育士が辛いと感じる理由は何か

保育士が辛いと感じる主な理由は、人間関係や業務負担、待遇面の不満などが重なりやすいためです。

命を預かる責任が大きい一方で、休憩や余裕を取りにくい職場もあり、心身の負担が積み重なりやすいことが背景にあります。

園ごとの体制や人員配置で感じ方は変わるため、今の園のつらさだけで保育士全体が合わないと決めつけないようにしてください。

保育士が辞める理由のランキングはあるのか

保育士が辞める理由には一定の傾向があり、特に人間関係や待遇、業務負担に関する悩みが多く見られます。

厚生労働省の調査では、職場の人間関係、給与の低さ、仕事量の多さが上位に入っており、辞めたい気持ちの背景には共通点があると分かります。

自分の悩みがこうした理由に当てはまるなら特別なことではありませんが、順位だけで判断せず、今の状況と合わせて考えてみましょう。

保育士がしんどい時期はいつか

保育士がしんどさを感じやすいのは、就職直後の4~5月、行事前、年度末など負担が集中しやすい時期です。

この時期は、普段の保育に加えて準備や書類が増えるため、負担が集中しやすくなります。

その時期だけ特にきついなら一時的な忙しさですが、時期に関係なく毎月つらいなら、園の体制まで見直してください。

保育士の仕事が辛いときは我慢ではなく原因整理と判断が大切

保育士の仕事が辛いときに必要なのは、我慢を続けることではなく、原因を整理したうえで自分に合う行動を選ぶことです。

同じ辛さに見えても、仕事内容そのものが苦しいのか、今の園の環境が合わないのか、一時的な忙しさなのかで取るべき対応は変わります。

大切なのは、甘えかどうかで自分を責めるのではなく、今の状態を見て、続ける・休む・環境を変えるのどれを選ぶかを決めることです。

この記事のまとめ
  • 仕事内容の負担か職場環境の問題かを切り分ける
  • 一時的な忙しさか慢性的な問題かを見極める
  • 心身への影響があるなら休養や相談を優先する
  • 続ける、環境を変える、休む、辞めるから自分に合う方法を選ぶ

今の園で改善できる余地があるなら続ける道があり、環境を変えた方がよい場合は異動や転職も選択肢になります。

体調や睡眠に影響が出ているなら無理を続けず、自分を守ることを優先してください。

まずは、何が一番つらいのかを書き出し、今の自分に合う一歩を選ぶことから始めましょう。

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