保育士の平均年収は約398万円!勤続年数・年齢・都道府県による給料の違いや年収アップの方法を解説
- 正社員の保育士の平均年収は約398万円
- パートの保育士の平均年収は約195万円
- 保育士の平均年収は東京都434万円、山形県312万円と、地域によって差がある
厚生労働省が実施した「令和6年賃金構造基本統計調査結果」によると、保育士の平均年収は約398万円、パートは約195万円です。
保育士の年収は低いと言われがちですが、実際には「働くエリア」や「雇用形態」、「役職の有無」などによって100万円単位の開きが生じます。
年収の低さに不満を抱いている保育士は多く、過去に保育士として就業した者が退職した理由の2位は「給与が安い」(29.2%)※でした。
※出典元:厚生労働省|保育士の現状と主な取組
重要なのは、今の自分の年収が適正かを知り、より条件の良い環境を選べるようになることです。
本記事では、保育士の年収データを年齢・地域・事業所別に整理し、年収の適正を判断できるようわかりやすく解説します。
- 自分の年収が平均と比べて高いか低いか
- このまま働き続けて昇給が見込めるか、それとも転職すべきかの判断基準
- 年収アップするための具体的なアクションプラン
今の年収に疑問を感じている方や、これからどうキャリアを描けば給与が上がるのか知りたい方は、ぜひ最後までチェックして、今後の判断材料にしてください。
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保育士の平均年収
保育士の平均年収は、正社員で約398万円、パートで約195万円がひとつの目安となります。
保育士の賃金は、ここ数年で段階的に引き上げられており、累計で約14%(月額最大約4万5千円)の改善が行われています。
※出典:厚生労働省「保育士の現状と主な取組」
一方で、全産業平均と比べると、年収や月収には差があることも分かっています。
月収や賞与の内訳、さらに男女別の傾向を把握することで、「自分の給与の問題が職場にあるのか、業界全体の構造なのか」がわかります。
もし現状の支給額が平均を大きく下回るようであれば、基本給や手当の基準を見直す、あるいは環境を変えるべきサインです。
保育士の平均月収と年間賞与
保育士の平均年収は、毎月の給与と年間賞与を合計した金額で決まります。
厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種 表番号1」によると、保育士(男女計)の平均月収は約27万7,200円、年間賞与は約74万1,700円です。
月収に12か月を掛けた金額に年間賞与を加えることで、正社員の保育士の平均年収は約398万円と算出されます。
この統計は企業などに雇用されている一般労働者を対象にしたもので、基本給や各種手当を含む給与と、ボーナスなどの特別給与を合計した税込み支給額です。
社会保険料や税金が差し引かれる前の金額であるため、実際の手取り額はこれより少なくなります。
月収と賞与の両方を確認することで、求人票の給与条件や年収の仕組みをより正確に理解できます。
雇用形態別の保育士年収
パート勤務の平均年収は約195万円であり、正社員(約398万円)と比べて年間約200万円もの差が生じます。
パートは働き方の自由度が高い反面、賞与や昇給が限定されるため、根本的な年収アップは難しいのが実情です。
厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」に基づく数値から推計したパート保育士の状況は以下のとおりです。
- 平均時給:1,370円
- 1日の平均労働時間:5.5時間
- 年間賞与:91,700円
これらを推計すると、年収は約194.5万円(1,370円×5.5時間×246日+91,700円)になります。
もしあなたが現在パートとして働いており、「生活のために収入を増やしたい」と考えているなら、正社員への転換、または正規雇用前提での転職が第一歩となります。
男女別の保育士の平均年収
保育士の年収は、男女で差が出る傾向があります。
厚生労働省の調査では、保育士の平均月収は女性に比べて、男性の方が高い水準でした。
保育士は女性が多い職種ですが、役職に就く割合や勤務先、手当のつき方で総支給額が変わり、結果として差が生まれやすくなります。
男女どちらでも、手当と賞与の支給実績を確認すると年収を見誤りにくくなります。
関連記事:男性保育士が少ない理由【なぜ?】男性保育士の割合やメリット・将来性も解説
条件別の保育士年収
保育士の年収は、同じ仕事内容でも勤務先や園の形態によって差が生じます。
ここでは、認可・認可外、都市部・地方の条件に分けて、年収差が生まれる理由を整理します。
認可保育園と認可外保育園の年収差
認可保育園は認可外保育園より、保育士の年収が高くなる傾向があります。
認可保育園には国や自治体からの委託費が入りやすく、人件費に回せる原資が大きいためです。
一方、認可外は原則として同じ仕組みの支援を受けにくくなっています。
日本医労連加盟組織の調査における院内保育所の初任給の月収比較を、以下の表にまとめました。
若手層の時点で月収に約5万円の差が出ており、年単位では約60万円ほどの差になります。
もし今の勤務先が認可外であり、将来の年収に不安を感じているなら、認可保育園への転職を視野に入れるのが有効な選択肢です。
ただし認可外でも、企業主導型や院内保育などでは待遇が手厚い場合もあるため、基本給だけでなく賞与や手当の有無もあわせて確認してください。
都市部と地方の給与差
働く地域によって保育士の年収は大きく変動し、もっとも給与水準が高いのは「都市部(特に首都圏)」です。
都市部ほど保育士不足が深刻で求人倍率が高く、人材を集めるために給与や手当を上げやすいからです。
実際に東京都では過去に有効求人倍率が5.39倍を記録し、首都圏での人材確保が喫緊の課題となっています。
※引用:厚生労働省「保育士等に関する関係資料」
都市部と地方の年収の差は、以下のとおりです。
都市部は家賃や物価が高い一方、自治体独自の支援が手取りを押し上げることがあります。
東京都の「保育士宿舎借り上げ支援事業」では、家賃補助が月額8.2万円を上限に受けられる制度があります。
これは額面の年収には現れませんが、年間約100万円の実質的な手取り額アップに直結します。
今の地域で給与の低さに限界を感じている場合は、給与だけでなく家賃補助などの支援制度も含めて検討すると、実質的な収入アップにつながる可能性があります。
保育士の年齢・経験年数・地域別の平均年収
保育士の年収は、年齢や経験年数、就業する地域によって大きく異なります。
たとえば、若手層と中堅層では昇給の影響が現れやすく、また都市部と地方では物価や補助制度の違いにより、支給額に差が出る傾向があります。
本項では、厚生労働省「賃金構造基本統計調査」などの公的データをもとに、保育士の年齢別・経験年数別・都道府県別の平均年収を解説します。
自分の状況と照らし合わせながら、現在の年収水準を把握する参考にしてみてください。
もし平均と比べて大きく差がある場合は、今の職場の昇給テーブルが弱いか、適切な評価をされていない可能性があります。
その際は、より条件の良い環境があるかを検討してみるのも一つの方法です。
保育士の年齢別の平均年収
保育士の平均年収は、年齢とともに徐々に上がる傾向があります。
「令和6年賃金構造基本統計調査結果」に基づいて算出されたデータによると、保育士の年齢別の平均年収は以下の通りです。
- 20~24歳:326万4,600円
- 25~29歳:363万9,000円
- 30~34歳:382万9,100円
- 35~39歳:421万6,000円
- 40~44歳:412万7,400円
- 45~49歳:430万5,000円
- 50~54歳:427万8,600円
- 55~59歳:457万8,700円
- 60~64歳:435万4,200円
- 65~69歳:367万100円
この年齢別平均年収は、「所定内給与額×12ヵ月+年間賞与その他特別給付額」により計算されたものであり、所得税等を控除する前の金額です。
保育士の平均年収は年齢とともに徐々に増加し、50代でピークに達します。
55~59歳での年収は約457.8万円と、他の年代よりも高水準です。
ただし、上昇幅は大きいとはいえず、年齢を重ねるだけで大幅な年収アップが見込めるとは限りません。
そのため、より高い収入を目指す場合は、役職への昇格や待遇の良い職場への転職といった選択も視野に入れることが重要です。
保育士の経験年数別の平均年収
保育士の年収は、年齢だけでなく経験年数によっても上昇します。
「令和6年賃金構造基本統計調査結果」に基づき、保育士の経験年数別の平均年収を算出すると、以下のような傾向が見られます。
- 0年:285万700円
- 1~4年:347万円
- 5~9年:379万700円
- 10~14年:398万5,200円
- 15年以上:463万6,300円
この年収は、「所定内給与額×12ヵ月+年間賞与その他特別給付額」に基づいて算出されています。
経験年数0年、すなわち新卒や未経験の場合は約285万円ですが、経験を積むごとに年収は増加し、15年以上のベテラン保育士では平均463万円を超えています。
このように、保育士としてのキャリアを積むことで、給与水準も着実に向上していくことがわかります。
ただし、1〜14年までの伸び率は緩やかなため、役職に就く、あるいはより条件の良い職場へ移るといった選択が、年収アップの分かれ目になりやすいといえます。
保育士の都道府県別の平均年収ランキング
保育士の年収は、都道府県ごとに大きな差があります。
厚生労働省「令和2年以降一般・都道府県別職種」によると、この年の保育士の全国平均年収は約396.9万円ですが、東京都では453.4万円と大きく上回っていました。
一方、青森県では312万円にとどまっています。
この差は単なる物価の違いだけでなく、保育士不足による給与水準の引き上げや、自治体の補助制度の影響が大きい点が特徴です。
つまり、同じ仕事でも「どこで働くか」によって年収は大きく変わるため、地域選び自体が収入を左右する重要な要素になります。
以下は、保育士の都道府県別平均年収を、ランキング形式でまとめたものです。
※出典:厚生労働省「令和2年以降一般・都道府県別職種」
保育士の平均年収・給料を比較
全職種の平均年収は489.9万円であり、保育士の平均年収398万円を大幅に上回っています。
また、福祉・教育業界の他職種と比較して、保育士の平均年収は特別高いとは言えません。
さらに勤務先が私立か、公立かによって、保育士の平均年収には差があります。
なお、「保育補助」の平均年収や平均時給は、こちらの記事で解説しています。
※関連記事:保育補助とは?仕事内容や雇用形態・平均時給などを詳しく解説
保育士の平均年収は全職種より低い
保育士の平均年収は約398万円であり、全職種平均の約489万円と比較すると約92万円の差があります。
- 全職種の平均年収: 489.9万円
- 保育士の平均年収: 398万円
この差は個人の能力の差ではなく、「公定価格(保育園の収入上限)」によって人件費が制限されるという業界構造が大きく影響しています。
つまり、「今の園で10年頑張っても、構造的にあと数万円しか基本給が上がらない」というケースも少なくありません。
収入の限界を破るには、役職手当の厚い園へ移るか、公立・他業種も視野に入れて環境を変える視点が重要です。
もっと年収が高い仕事や、割に合う仕事に転職したい保育士は、以下の記事も参考にしてください。
関連記事:保育士辞めて転職するならどんな仕事がおすすめ?転職しやすい職種・業種や転職難易度を解説
保育士より幼稚園教諭のほうが平均年収は若干高い
厚生労働省の「令和元年賃金構造基本統計調査」によると、保育士の平均年収は約363万円であるのに対し、幼稚園教諭の平均年収は約367万円となっています。
このデータから、保育士よりも幼稚園教諭の方が、年収が約4万円高いことがわかります。
保育士の平均年収を、同じ教育・福祉系の職業と比較すると、介護職(ケアマネージャー:約393万円)や栄養士(約357万円)といった業種と近い水準です。
一方、看護師(約483万円)など他資格職と比較すると100万円以上の差があり、業界全体として年収水準が低いにあることが読み取れます。
※出典:厚生労働省「令和元年賃金構造基本統計調査」
そのため、「今の働き方のままで将来的にどこまで年収が伸びるのか」を一度見直し、必要に応じて環境を変える選択も検討することが重要です。
経験を重ねるごとに私立より公立のほうが給料は高くなる
長期的に安定した年収を目指すなら公立保育所の方が有利になりやすい傾向があります。
一般保育士の段階では公立・私立で大きな差はありませんが、主任・施設長になると月10万円以上の差が生じるケースもあります。
内閣府が発表した「令和元年度 幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査結果」によれば、主任保育士では、公立が月額56万1,725円、私立が42万2,966円と、約14万円の差があります。
施設長では月額約7万円の差があります。
また、公立保育士は地方公務員としてボーナスや退職金も確実にもらえます。
月額給与(賞与込み)
月額給与(賞与込み)
このように、経験を積んで役職が上がるにつれて、公立保育所のほうが給与水準は高くなる傾向です。
長期的なキャリアアップを目指す場合、公立での勤務が有利となる可能性があります。
保育士の年収〇〇万円の手取りはいくら?
生活を成り立たせる上で本当に意識すべきは、額面の年収ではなく、税金や社会保険料が引かれた後の「手取り額」です。
通常、おおよそ額面の75〜80%が手取りになります。
自分が月にいくら自由なお金として使えるのかを正確に把握することで、今後の生活設計や、どれくらいの年収を目指して転職活動すべきかの具体的な判断基準になります。
ここでは、保育士の平均的な給与体系を前提に、年収ごとの手取り目安を整理します。
年収別の手取り目安(簡易シミュレーション)
保育士の手取り額は、同じ年収でも税金や社会保険料の差し引きによって変わります。
まずは、年収ごとのおおまかな手取り目安を確認し、額面と実際に使える金額の差を把握しておきましょう。
表の金額は、保育士の一般的な給与体系を前提にした簡易的な目安です。
実際の手取り額は、扶養の有無、居住地、社会保険加入状況、各種手当の支給内容によって変動します。
そのため、転職や就職を考える際は、求人票の年収だけでなく、月々の手取りや補助制度もあわせて確認することが重要です。
各年収帯の特徴
保育士の年収は、勤務形態や勤続年数、役職などによって大きく変わります。
自分の年収帯を知ることで、保育士としての現在地と次に目指せる水準が見えやすくなります。
ここでは、年収帯ごとに見られる一般的な特徴を整理します。
年収300万円台が一般保育士のボリュームゾーンであり、400万円以上からは中堅・役職者層、500万円以上は主任・施設長クラスが一般的です。
もし年収300万円未満で正社員として働いている場合は、相場より低いため転職検討ラインとなります。
転職や就職では、提示年収だけでなく、賞与の支給実績や役職登用の有無まで確認すると、将来の収入差を判断しやすくなります。
保育士の年収が「低い」とされる理由
保育士の年収が低いのは個人の問題ではなく、構造的に上がりにくい仕組みだからです。
具体的には以下の3つの構造的な要因があります。
- 公定価格と現場の実態の乖離
- 役職者との給与格差
- 非正規・非常勤保育士の増加
もっとも大きな理由は「公定価格の仕組み」です。
認可保育園は、国が定めた予算の中から運営費と人件費が配分されます。
しかし、本来「保育士10人で回す前提の人件費」をもらっている園が、安全のために「20人」の保育士を配置すると、1人あたりの給与は単純に下がってしまいます。
また、園長や主任といった役職者の給与が高く設定されているため、一般の保育士の平均給与が相対的に低く見えてしまう傾向があります。
さらに、非常勤や非正規職員の増加も平均年収を押し下げる要因です。
このため、「頑張れば上がる」というよりも、「処遇改善の手厚い園を選ぶ」「役職者向けの求人を狙う」といった戦略的な行動が収入を左右します。
保育士が年収を上げる方法
保育士の年収は、ただ昇給を待っているだけでは大きく上がらないのが現状です。
ここでは、昇格や資格取得、転職など、保育士として収入アップにつながる具体的な方法を解説します。
自分の現在のライフスタイルやキャリアプランと照らし合わせ、どの方法が一番現実的か検討してみてください。
公立保育士で安定した収入を重視する
長期的に安定して年収を上げたいなら、公立保育士が有利です。
一般保育士の段階では私立との収入差は大きくありませんが、公立は地方公務員のため、園の経営状況に左右されにくく、勤続年数に応じて昇給しやすい特徴があります。
長く働くほど役職にも就きやすくなり、主任や施設長などに進むと私立との年収差が広がりやすくなります。
また、公立は地方公務員共済組合による福利厚生が手厚く、年金や医療面の安心感もあります。
厚生労働省の調査によると、保育士の離職率は私立の10.7%に対し、公立は5.9%と低く、休暇制度や労働条件の安定が長期就業につながっていると考えられます。
ただし、公立は採用試験や年齢制限があるため、事前に条件を確認しておくことが重要です。
主任・園長などの役職につく
保育士として長く働きながら年収を上げる有効な手段のひとつは、主任保育士や施設長などの役職に就くことです。
役職に就くことで、基本給が引き上げられるほか、役職手当や管理職手当などの加算が支給され、収入全体の底上げにつながります。
実際に、内閣府が公表している調査によると、主任保育士などの役職に就いていると、月給で約12〜26万円の差が生じ、年収では100万円以上の差になるケースもあります。
※参考:内閣府「令和元年度 幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査結果」。賞与込みで月額換算
さらに公立保育所の施設長となれば、月給60万円以上、年収700万円前後に達します(賞与込みで月額換算した場合)。
今の職場で役職に就ける見込みがあるかは確認しておき、見込みがない場合は環境を変える選択肢が現実的です。
資格を取得してキャリアアップを目指す
現場で評価されやすく、役職や転職先の選択肢が広がる資格を取得することで、年収アップを目指せます。
資格取得による手当額や評価への反映基準は勤務先で異なりますが、資格を活かしてどの役割を担えるかが年収差を生みます。
保育士に関連する代表的な資格を取得した際の資格・役職手当は、以下のとおりです。
資格手当自体は数千円〜数万円程度が多く、配属先や担当業務が変わってはじめて収入面の差につながりやすくなります。
特に、療育分野や認定こども園では専門資格が評価されやすく、求人の選択肢も広がります。
資格を選ぶ際は、学びやすさだけで決めず、どの施設で評価されやすいか、どの役職につながるかまで確認しておくことが重要です。
都市部の園で給与水準を上げる
給与水準を上げたいなら、都市部の園へ移る方法があります。
都市部ほど保育士不足が深刻で、国の公定価格でも人件費を高く見込む仕組みになっているためです。
実際に、公定価格上の保育士1人当たり人件費は、東京23区などで年額470万円、その他地域では393万円とされ、約77万円の差があります。
また、こども家庭庁の調査では、公立保育士の地域手当の上乗せ割合は、東京都特別区で20%、横浜市や大阪市などは16%に設定されています。
さらに東京都では、保育士1人につき月額44,000円の独自補助がある例もあり、額面年収だけでなく実質的な収入差も広がりやすい状況です。
ただし、都市部は家賃や生活費が高くなりやすいため、転職時は月給だけでなく家賃補助や自治体の上乗せ支援まで含めて比較することが重要です。
転職により短期間で年収を上げる
短期間で年収を上げたいなら、賞与や手当の条件が良い職場へ転職するのが最も有効です。
同じ保育士でも、園の種類・法人・役職によって基本給や賞与のベースからして全く異なります。
厚生労働省「令和6年雇用動向調査」では、実際に、転職者の約40.5%が賃金アップを実現しています。
実際の転職で給与アップを実現しやすいパターンは以下のとおりです。
転職では、園の種類や役職の違いによって、短期間でも数万円単位の収入アップが生じるケースも珍しくありません。
自分の昇給額などを見つめ直し、「今の環境で続けるべきか」を一度考えてみましょう。
必要に応じて、より条件の良い職場を探してみるのも一つの選択です。
年収を大きく変えたいなら異業種転職も検討する
年収の上限を大きく変えたいなら業界ごと変える転職も選択肢のひとつです。
保育士と全産業平均には差があるため、業界を変えることで年収の上限自体を引き上げられます。
実際に、厚生労働省の調査では保育園を退職して転職した人のうち、30.0%が他業界へ、16.9%が他の福祉業界へ転職しています。
保育士の主な他業種への転職先は、以下のとおりです。
- 他の福祉・児童福祉分野:児童養護施設、障害者福祉施設、学童保育など
- 教育・療育分野:幼稚園、小学校教諭、児童発達支援センターなど
- 一般企業・事務・サービス職:事務職、販売業、営業職など
- 医療・その他:病院、看護師、スポーツ団体など
たとえば、保育運営会社の本社勤務(エリアマネージャー)では、年収600万〜800万円を目指せる場合があります。
また、販売・営業職も、保育士の対人スキルや調整力を活かしやすく、賃金が増加しやすい傾向があります。
保育士経験をそのまま強みに変えられる職種から検討すると、年収アップと働き方の改善が可能です。
年収を上げたい保育士におすすめの転職サイト
転職は、保育士が年収を上げる手段のひとつです。
ここでは、年収を上げたい保育士におすすめの転職サイトをご紹介します。
| 転職サイト |
ウィルオブ保育士
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ほいくのえん
|
しんぷる保育
|
|---|---|---|---|
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約7,052件(2026年4月時点) |
約890件(2026年4月時点) |
約1,246件(2026年4月時点) |
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首都圏の認可保育園 | 小規模園・ 企業主導型施設 |
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| 詳細 |
ウィルオブ保育士|全国対応で元保育士アドバイザーの現場視点
※本記事掲載の口コミ:当サイトの独自調査による(調査日:2025年7月)
なお、勤務条件を理由に保育士で働くか悩んでいる人は「保育補助」として働く道もあるため、気になる方は以下の記事も参考にしてください。
関連記事:保育補助とは?仕事内容や雇用形態・平均時給などを詳しく解説
- 保育の人材業界10年以上のアドバイザーや元保育士のアドバイザーがサポート
- 対応職種・対応施設形態が幅広い
- LINE公式アカウントでのご相談や求人情報の受け取りが可能
ウィルオブ保育士は、保育業界・保育士転職に特化した転職サイトです。
保育業界10年以上の経験を持つアドバイザーや、元保育士の担当者が在籍し、約7,052件(2026年4月時点)の求人から、希望に合った保育園を提案してもらえます。
ウィルオブ保育士は 「給料アップを目指す保育士」にもおすすめ です。
保育業界では園によって給与体系の差が大きく、昇給制度や手当の有無によって年収が大きく変わることも珍しくありません。
ウィルオブ保育士では、園ごとの給与水準や賞与支給状況、資格手当・役職手当の有無、キャリアアップ制度の実際など、収入に直結する情報を具体的に共有してくれます。
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ウィルオブ保育士利用者の口コミ・体験談
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高待遇の求人が多数そろっている点も強みであり、「手取り25万円以上+賞与年2回」「月残業10時間以内」「社会保険+住宅手当あり」など好条件のが求人が豊富です。
これまでの経験やスキルを正当に評価してくれる園を紹介してもらえるだけでなく、面接対策や志望動機の書き方を通じて給与交渉に有利になるアピール方法も教えてもらえるため、収入アップを目指す転職活動を効率的に進められます。
登録後にはサイト上には出回らない非公開求人も紹介可能で、自分では見つけられない優良求人に出会える可能性もあります。
気になる園があれば職場見学や面談日程の調整まで代行してくれるため、転職にかかる時間と手間を大幅に軽減できます。
ほいくのえん利用者の口コミ・体験談
しんぷる保育|顧客満足度が高く働きやすさを重視
- 東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県の保育士転職に特化
- 保育士が選んだおすすめ転職サービスNo.1
- 厚生労働省から「優良職業紹介事業者」として認可
しんぷる保育は、首都圏に特化した、無料の保育士向け転職エージェントです。
「保育士が選んだおすすめ転職サービスNo.1」に選ばれているほか、厚生労働省からも「優良職業紹介事業者」として認可されています。
しんぷる保育の特徴は、経験豊富なアドバイザーによる手厚いサポートです。
求人数は数千件と少なめですが、「年収アップまでの道筋」や「今よりも待遇がいい施設の選び方」など、具体的な相談ができます。
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年収アップや待遇改善を目指す保育士は、しんぷる保育に登録を検討してみてください。
しんぷる保育利用者の口コミ・体験談
保育士の年収に関するよくある質問
保育士の年収について、年収や賞与額など具体的な金額に関する疑問を持つ方が多く見られます。
ここでは、公的機関のデータをもとに、保育士の年収に関するよくある質問をまとめました。
保育士で年収500万円は可能?
役職や勤務先によっては、保育士でも年収500万円以上を目指すことは可能です。
こども家庭庁の調査では、主任保育士や施設長などの役職に就くと給与が大きく上がり、平均年収は500万円を超えていると報告されています。
都市部の園では地域手当や自治体の補助が加わり、さらに収入が高くなる場合もあります。
キャリアアップや転職によって十分に到達できる水準といえるでしょう。
ボーナスは平均いくら?
保育士のボーナスは、年間でおよそ60万〜70万円前後が目安です。
園によって支給額は異なりますが、私立保育園では年2回で合計3〜4ヶ月分程度が目安とされるケースもあります。
賞与の金額は園の運営方針や自治体の補助制度によって差が出るため、求人票の賞与月数も確認することが重要です。
男性保育士の年収は?
男性保育士の平均年収は女性よりやや高い傾向があります。
厚生労働省の2020年の統計では、男性保育士の平均年収は約389万円、女性は約362万円でした。
男性は主任や施設長などの役職に就く割合が比較的高いことが、平均年収を押し上げる要因と考えられています。
経験を積んで管理職に就くことで、年収500万円以上も目指せます。
保育士の平均年収は今後も上がる可能性あり
2024年3月27日に政府から公表された統計データによると、2023年度における保育士の平均給与は、月額:27万300円、年間賞与:74万1,700円、年収:398万5,300円でした。
これは、「平成28年賃金構造基本統計調査」から読み取れる保育士の平均年収(約326.8万円)よりも高いです。
このように、業界全体として給与水準はここ数年で改善していますが、大幅な年収アップを実現できるかは園の環境や地域、役職などによって大きく変わります。
そのため、資格取得や役職への昇進に加えて、より条件の良い職場を選ぶことも重要な選択肢です。
現状の年収・給与に不満がある保育士は、本記事でご紹介した内容を参考に自分の現在地を確認し、行動を開始してみてください。
※関連記事:保育士になりたい理由を聞かれたときの答え方!面接や作文で使える例文付きで紹介
