保育士を退職したいと考えたら、最初に確認すべきことは「いつまでに申し出る必要があるか」です。

人間関係、仕事量、給与、体調不良、家庭の事情など、退職を考える理由は人によって異なります。

ただし、本音をそのまま伝えると、園長や主任との話し合いがこじれる場合があるため、まずは就業規則で退職の申し出期限を確認し、退職理由を整理してから相談しましょう。

退職すること自体は決して悪いことではありません。

事前にしっかりと準備をしておくことで、退職日や引き継ぎに関する行き違いを未然に防げます。

この記事では、保育士の退職理由の考え方や伝えるタイミング、理由別の例文・退職願の書き方、退職後の働き方まで紹介します。

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Contents
  1. 保育士が退職を考えたら最初に確認すべきポイント
  2. 保育士に多い退職理由
  3. 保育士の退職理由は本音で伝えるべき?
  4. 保育士の退職を伝えるタイミング
  5. 保育士の退職の伝え方
  6. 保育士の退職理由の例文
  7. 保育士が退職を言いづらいときの対処法
  8. 保育士が円満退職するための流れ
  9. 年度途中や担任中でも保育士は退職できる?
  10. パート・契約社員・試用期間中の保育士が退職するときの注意点

保育士が退職を考えたら最初に確認すべきポイント

保育士が退職を考えたら、最初に就業規則、退職希望日、引き継ぎ期間、退職理由を整理しましょう。

現役保育士のうち、これまでに保育士の仕事を「辞めようと思ったことがある」と答えた人は73.7%でした。

多くの保育士が一度は退職を考えているため、辞めたいと感じること自体を責める必要はありません。

ただし、一時的な感情なのか、継続的な負担なのかは分けて考える必要があります。

確認項目
確認する理由
確認先
注意点
就業規則
申し出期限や提出書類を確認するため
就業規則・雇用契約書
園ごとにルールが異なる
退職希望日
退職日と最終出勤日を整理するため
自分の予定・園の年間行事
有給消化も含めて確認する
引き継ぎ期間
子ども・保護者・園務の引き継ぎを行うため
担当業務一覧
年度途中や担任中は特に確認する
退職理由
上司へ落ち着いて伝えるため
自分のメモ
本音をそのままぶつけない
退職後の予定
転職・休養・失業保険などを確認するため
転職先・ハローワークなど
退職後に必要な書類も確認する

まずは、退職をいつ伝える必要があるのか確認したうえで、退職希望日や引き継ぎ期間を逆算して整理しましょう。

体調不良や家庭事情など急ぎで相談したい場合は、無理に一人で抱え込まず、早めに園長や主任へ相談することも必要です。

就業規則で退職の申し出期限を確認する

退職を考えたら、最初に就業規則や雇用契約書を確認しましょう。

退職の申し出期限は園ごとに異なり、期限を確認しないまま相談すると、希望する日に退職できない場合があります。

また、雇用形態ごとに退職願の書き方や契約更新時期など確認する内容も変わります。

確認項目
確認する内容
注意点
退職申し出期限
何日前までに申し出る必要があるか
園独自のルールがある場合がある
提出書類
退職願・退職届・指定書式の有無
口頭だけで済まない場合がある
有給休暇
残日数と消化方法
退職日と最終出勤日を分けて考える
退職金
支給条件と勤続年数
制度がない園もある
貸与物
制服・名札・鍵・保険証など
最終出勤日までに返却物を確認する

就業規則だけで判断が難しい場合は、労働基準監督署など外部窓口への相談も検討してください。

退職希望日と引き継ぎ期間を整理する

退職希望日を決めるときは、引き継ぎ期間も逆算して考える必要があります。

退職日と最終出勤日は同じとは限らず、有給休暇を消化する場合は最終出勤日が早まることがあります。

保育士は、保育業務以外にも書類作業や保護者対応など、引き継ぐ内容が多い仕事です。

年度途中や担任中の場合は、子どもの様子や配慮事項を資料にまとめておくと、後任者への共有につながります。

退職日を決めるときの注意点

体調不良や家庭事情がある場合は、無理に引き継ぎを抱え込まず、まず園へ相談してください。

感情的に伝える前に退職理由を整理する

退職理由は、本音と職場へ伝える内容を分けて整理しましょう。

職場の体制や人間関係、勤務内容などの不満をそのまま伝えると、職場批判や個人攻撃に聞こえてしまうこともあるためです。

そのため、相手を責める言い方ではなく、自分の働き方や今後の生活を見直したいという形に整理して伝えることが大切です。

本音
そのまま言う場合の懸念
円満な伝え方
人間関係がつらい
特定の人への批判に聞こえる
自分に合う環境で保育を続けたい
給与が低い
待遇への不満だけに聞こえる
今後の生活設計を考え、働き方を見直したい
業務量が多すぎる
園への批判に聞こえる
体力面や生活とのバランスを考えて退職したい
体調不良
詳細を話しすぎる可能性がある
体調面を考え、勤務継続が難しい
家庭の事情
プライベートを話しすぎる可能性がある
家庭の事情により勤務継続が難しい

保育士に多い退職理由

保育士に多い退職理由は、職場環境の悩み、待遇・働き方への不満、健康・家庭・進路の変化に分けられます。

退職理由を考えるときは、辞めたい理由が一時的な感情なのか、継続的な悩みなのかを分けて考える必要があります。

園内で相談して改善できる内容もあれば、退職や転職を検討すべき内容もあります。

勤務継続が難しい事情がある場合は、退職時期だけでなく休職や勤務調整の選択肢も含めて確認しましょう。

退職理由
よくある状態
退職前に確認すること
次の選択肢
人間関係
主任・園長・同僚との関係がつらい
配置変更や相談で改善できるか
別園への転職や相談窓口の利用
業務量・残業
書類や行事準備、持ち帰り仕事が多い
業務改善や分担の相談ができるか
ICT化や残業少なめの園を探す
給与・待遇
責任や業務量に対して給与が見合わない
昇給・手当・賞与条件を確認したか
待遇の良い園や別職種を検討
体調不良
睡眠不足・疲労・精神的な限界がある
医師や上司へ相談したか
休職・退職・働き方変更を検討
家庭の事情
結婚・妊娠・介護・転居などがある
制度利用や勤務調整ができるか
退職や時短勤務を検討
転職希望
別の園や異業種で働きたい
次に重視する条件が明確か
転職活動を進める

退職理由は、職場にそのまま伝える内容ではなく、退職すべきかを整理する判断材料として使います。

上司へ伝えるときは、表で整理した理由をもとに、相手を責めない表現へ言い換えてください。

次の見出しでは、職場環境、待遇・働き方、健康・家庭・進路の3つに分けて、退職前に確認する内容を見ていきます。

職場の人間関係に悩んでいる

保育士の退職理由では、職場の人間関係が大きな要因になりやすいです。

厚生労働省の調査では、過去に保育士として就業した人の退職理由として、職場の人間関係が33.5%で第1位でした。

園長、主任、先輩、同僚との関係だけでなく、園全体の方針や空気が合わないことも退職理由になります。

保育士の退職理由の内容引用:厚生労働省「保育士の現状と主な取組

人間関係で退職を考えるときは、特定の人との問題なのか、園全体の雰囲気が合わないのかを分けて整理しましょう。

状況
確認すること
退職前の対応
退職理由としての伝え方
主任や先輩との関係がつらい
相談できる別の上司がいるか
一度相談する
個人名は出さず環境の相性として伝える
職場の雰囲気が合わない
園全体の方針や文化が合わないか
転職先の園見学で雰囲気を確認
自分に合う環境で働きたいと伝える
孤立している
業務上の相談先がないか
相談窓口や外部機関も検討
心身への影響がある場合は無理しない

人間関係の悩みは、本人の努力だけで解決できるとは限りません。

ハラスメントやいじめが疑われる場合は、園内だけで抱え込まず、外部の相談窓口も選択肢に入れてください。

業務量や残業が多く負担になっている

業務量や残業の多さも、保育士が退職を考える理由に挙げられます。

保育士は、保育時間以外にも日誌、月案、週案、行事準備、制作物、保護者対応などを担うため、勤務時間内に終わらないケースも少なくありません。

残業や持ち帰り仕事が続くと、体調や家庭生活にも影響が出る場合があります。

業務量で退職を考えるときは、どの業務が負担になっているのかを具体的に分けて確認しましょう。

負担になっている業務
よくある状態
相談できること
転職時の確認点
書類業務
勤務時間内に終わらない
分担やICT活用を相談
書類作成時間が確保されているか
行事準備
持ち帰りや休日作業が増える
担当範囲の調整を相談
行事の頻度や準備体制
保護者対応
精神的負担が大きい
主任や園長との同席を相談
相談体制の有無
残業
毎日のように定時で帰れない
勤務実態を記録して相談
平均残業時間

残業代や労働時間に疑問がある場合は、勤務実態を記録しておくと相談時の材料になります。

退職理由として伝える際は、園を責める表現ではなく、体力面や生活とのバランスを見直したいと整理すると角が立ちにくくなります。

給与や待遇に不満がある

給与や待遇への不満は、保育士の退職理由として珍しくありません。

厚生労働省の調査では、過去に退職した理由の上位に「給料が安い」が挙げられました。

保育士は子どもの命を預かる責任があり、書類や行事準備などの業務も多いため、給与とのバランスに悩む人がいます。

給与面で退職を考えるときは、基本給だけでなく、賞与、残業代、手当、福利厚生まで確認しましょう。

確認項目
見るべき内容
注意点
基本給
生活に必要な収入を満たしているか
手取りだけでなく総支給も確認
賞与
支給回数や条件
退職時期によって扱いが変わる場合がある
残業代
残業時間と支払いの有無
勤務実態と給与明細を確認
手当
資格手当・処遇改善手当など
園によって扱いが異なる
福利厚生
休暇・社保・退職金など
長く働ける条件か確認

給与だけで転職先を決めると、残業や業務量の負担が残る場合もあります。

次の職場を探す際は、給与、勤務時間、業務量、休暇制度を考慮することが必要です。

体調不良や精神的な限界を感じている

体調不良や精神的な限界を感じている場合は、退職の前に医師や信頼できる人へ相談する必要があります。

睡眠不足、食欲不振、強い疲労感、出勤前の不調が続く場合、無理に働き続けることで状態が悪化する場合があります。

休職制度や勤務調整、配置変更などで負担を減らせる場合もありますが、心身に影響が出ている場合は、心身の健康を優先してください。

状態
確認すること
相談先
対応例
出勤前に強い不安がある
いつから続いているか
医師・家族・上司
休職や退職相談
睡眠や食欲に影響がある
生活への影響度
医療機関
勤務調整や休養
勤務中に涙が出る・動悸がある
業務継続できるか
医師・相談窓口
無理に続けない
疲労が抜けない
残業や持ち帰りの状況
上司
業務軽減の相談

体調不良を理由に退職する場合、詳しい症状を職場にすべて説明する必要はありません。

診断や治療の判断は医師に相談し、退職日や引き継ぎは体調を踏まえて上司と相談してください。

結婚・妊娠・介護など家庭の事情がある

結婚、妊娠、出産、介護、転居などの家庭事情も、保育士の退職理由になります。

大分県の調査では、正規保育士の離職理由として、結婚が44.4%、出産・育児が23.7%でした。

家庭の事情で通勤や長時間の勤務が難しい場合は、退職だけでなく制度利用や労働条件の調整ができるかを確認する必要があります。

家庭の事情を伝えるときは、必要な範囲に絞り、退職希望日や勤務できる時期を整理しておきましょう。

事情
伝えるときの注意
妊娠・出産
無理に詳しく話しすぎない
介護
家庭状況は必要範囲で伝える
転居
退職日を早めに相談する
結婚
今後の働き方を整理する

産休、育休、介護休業、時短勤務などの制度を使えるかは、勤務先や雇用条件によって異なります。

退職するか制度を利用するかは、体調、家庭の状況、勤務継続の可否を合わせて判断する必要があります。

別の園や異業種へ転職したい

別の園や異業種へ転職したい場合は、前向きな退職理由として整理できます。

独立行政法人福祉医療機構の調査では、退職した人のうち半数が保育業界へ転職し、他業界への転職も一般的です。

保育士の他業種転職の割合※引用:厚生労働省「保育士の現状と主な取組

転職を理由にする場合は、今の園への不満だけでなく、重視する条件まで整理しておきましょう。

進路
向いている人
確認すべき条件
注意点
別の保育園
保育士は続けたい人
園の方針・人間関係・残業
同じ悩みを繰り返さないよう見学する
小規模保育・企業内保育
少人数保育や働き方を変えたい人
勤務時間・行事量・雇用条件
園ごとに業務内容が異なる
学童・託児所
保育園以外で子どもに関わりたい人
対象年齢・資格要件
仕事内容の違いを確認
異業種
保育士以外に挑戦したい人
活かせるスキル・収入・勤務時間
未経験転職の準備が必要

保育士を続ける場合も異業種へ進む場合も、今の職場で負担だった条件を整理しておくと、転職先を比較できます。

転職先が決まる前に退職する場合は、退職後の収入や失業保険、転職活動の進め方も確認しておきましょう。

保育士の退職理由は本音で伝えるべき?

保育士の退職理由を本音で伝えるべきかを解説

保育士の退職理由は、本音と職場に伝える理由を分けて考える必要があります。

人間関係や給与への不満を感情的に話すと、退職相談ではなく職場への批判として受け取られることがあるためです。

嘘の理由を作る必要はありませんが、退職日までの関係や引き継ぎを考えると、角が立ちにくい表現を考える方が賢明です。

本音
そのまま伝えるリスク
職場に伝える表現
注意点
人間関係がつらい
特定の人への批判に聞こえる
自分に合う環境で保育を続けたい
個人名や詳細な不満は避ける
給与が低い
待遇批判に聞こえる
今後の生活設計を考え働き方を見直したい
退職意思を明確にする
残業が多い
園への批判に聞こえる
体力面や生活とのバランスを考えたい
業務量への不満だけで終わらせない
体調不良
詳細を聞かれすぎる場合がある
体調面を考え勤務継続が難しい
必要以上に病状を話さない
家庭の事情
プライベートを話しすぎる場合がある
家庭の事情により勤務継続が難しい
必要な範囲で伝える

退職を伝えるときは、退職意思、退職希望日、引き継ぎ意思をセットで整理しておきましょう。

本音をそのまま伝えるとトラブルになる

本音をそのまま伝えると、上司や同僚との関係が悪化する場合があります。

人間関係や給与への不満を感情的に話すと、退職相談ではなく職場への批判として受け取られることがあるためです。

その結果、引き止めや話し合いが長引き、退職日まで働きづらくなることもあります。

まず本音を伝える前に、誰かを責める内容になっていないか確認してください。

避けたい表現
起こりやすい問題
言い換え例
〇〇先生と合わないので辞めます
個人攻撃に聞こえる
自分に合う環境で保育を続けたい
給与が低すぎるので辞めます
待遇批判に聞こえる
今後の生活設計を考え、働き方を見直したい
仕事量が多すぎて無理です
園への批判に聞こえる
体力面や生活とのバランスを考えたい
もう限界です
感情的に聞こえる
体調面を考え、勤務継続が難しい

本音を持つこと自体は悪いことではありません。

ハラスメントや未払いなど重大な問題がある場合は、メモに記録を残し、園外の相談窓口も活用してください。

人間関係や給与への不満は前向きな理由に言い換える

人間関係や給与への不満は、職場批判ではなく働き方の見直しとして伝えると角を立てずに説明できます。

前向きに言い換えることは、退職理由を美化することでなく、退職日までの関係を保ちながら相手に受け取りやすい表現へ変えることです。

退職理由を言い換えるときは、不満だけで終わらず、次にどう働きたいかまで整理してください。

本音
言い換え例
伝えるときの注意点
人間関係がつらい
自分に合う環境で保育を続けたい
特定の人の名前は出さない
給与が低い
今後の生活設計を考えて働き方を見直したい
給与批判だけにしない
残業が多い
体力面や家庭とのバランスを考えたい
業務への不満だけで終わらせない
園の方針が合わない
自分の保育観に合う環境で経験を積みたい
園の方針を否定しない

前向きな表現にしても、退職意思まで曖昧にする必要はありません。

退職希望日と引き継ぎに協力する意思を添えると、園側も採用募集やシフト調整など速やかな対応に着手できます。

体調不良や家庭の事情は無理に詳しく話しすぎない

体調不良や家庭の事情は、必要以上に詳しく話す必要はありません。

独立行政法人福祉医療機構の調査では、退職理由として妊娠・出産が22.3%、健康上の理由が20.6%でした。

妊娠・出産や健康上の理由は、継続的な勤務が難しい事情として伝えやすい内容です。

体調や家庭の事情を伝えるときは、個人的な内容に踏み込みすぎず、業務上の判断に必要な事実のみを伝えてください。

理由
伝える内容
詳しく話さなくてよい内容
注意点
体調不良
勤務継続が難しいこと、退職希望日
詳しい病名や症状の詳細
必要に応じて医師に相談
妊娠・出産
今後の勤務継続が難しいこと
体調の細かい内容
産休・育休制度も確認
介護
家庭の事情で勤務時間の確保が難しいこと
家族の詳しい状況
介護休業や時短の確認
転居
通勤が難しくなること
家庭の細かい事情
退職日を早めに相談

診断書や証明書が必要かどうかは園によって異なるため、必要書類だけ確認しておくと円滑に話を進められます。

保育士の退職を伝えるタイミング

保育士の退職を伝えるタイミングは、退職希望日、就業規則、引き継ぎ期間から逆算して決めます。

円満退職を目指す場合は、退職希望日の3ヶ月前を目安に相談すると、職場側の負担を軽減できます。

ただし、年度途中退職、体調不良、家庭事情などがある場合は、3ヶ月前の目安にこだわりすぎる必要はありません。

1

退職希望日を決める

いつ退職したいのかを決める

2

就業規則を確認する

退職の申し出期限や提出書類を見る

3

引き継ぎ期間を逆算する

担当クラスや園務に必要な期間を確認する

4

上司に相談する

退職理由、希望日、引き継ぎ意思を伝える

5

退職日・最終出勤日を調整する

有給消化や返却物もあわせて確認する

退職希望日、最終出勤日、有給消化、引き継ぎ期間を分けて考えると、上司へ相談する時期が明確になるでしょう。

退職を伝える時期は、法律上の退職可能な時期だけで判断するものではなく、園の就業規則、雇用契約、担当業務、本人の体調をあわせて確認してください。

円満退職を目指すなら3ヶ月前を目安に伝える

円満退職を目指すなら、退職希望日の3ヶ月前を目安に上司へ相談すると、引き継ぎや日程調整を滞りなく進められます。

保育士は、後任採用、シフト調整、担当クラスの引き継ぎ、保護者対応など退職前に調整する内容が多い仕事です。

3ヶ月前に退職の旨を伝えることは、準備期間としての実務上の目安であり、一律に時期を決めているわけではありません。

時期
やること
注意点
3ヶ月前
上司へ退職相談
退職理由と希望日を整えて伝える
2ヶ月前
引き継ぎ内容をまとめる
担当クラス・園務・保護者対応を確認する
1ヶ月前
後任者や同僚へ引き継ぐ
メモや資料を残す
最終出勤日前
返却物と書類を確認
制服・保険証・離職票などを確認する

退職前に有給消化を希望する場合は、退職日と最終出勤日を分けて考える必要があります。

また、体調不良や家庭事情がある場合は、3ヶ月前の目安よりも本人の状況に応じて上司へ共有してください。

年度末退職なら秋〜冬頃から相談する

年度末で退職したい場合は、秋〜冬頃から退職意思を上司へ共有すると、園の新年度の準備と重複を避けることができます。

年度末退職は、新年度の人員配置や担任決めに影響しやすいためです。

退職後すぐに転職する場合は、転職活動の時期、有給消化、最終出勤日も同時に考える必要があります。

年度末退職では、新年度配置が固まる前に退職意思を伝えられるかが判断軸になります。

時期
相談内容
注意点
秋頃
退職意思が固まっているか確認
迷う場合は転職条件も見直す
冬頃
上司や園長へ相談
新年度配置前に伝える
年度末前
引き継ぎ・有給消化を調整
行事や書類の引き継ぎも確認する
最終出勤日前
挨拶・返却物・書類確認
保護者対応は園の方針に従う

たとえ、秋から冬に伝えられなかった場合でも、退職意思が固まった段階で適宜、上司へ相談してください。

特に、体調不良や家庭事情がある場合は、年度末まで無理に続ける前提で考える必要がありません。

年度途中で退職する場合は早めに上司へ相談する

年度途中でも、保育士が退職を相談することは可能です。

ただし、担任を持っている場合や行事前の場合は、担当クラス、保護者対応、書類業務への影響が出てしまいます。

退職意思が固まったら、退職理由、希望日、引き継ぎ可能な範囲をまとめて上司へ共有してください。

確認項目
理由
対応方法
退職理由
上司へ説明するため
本音と伝える理由を分ける
担当クラス
子どもへの影響を抑えるため
個別情報を引き継ぐ
保護者対応
継続対応を止めないため
主任・後任者へ共有する
行事・書類
業務が止まらないようにするため
進捗を一覧化する
最終出勤日
引き継ぎと有給消化を調整するため
園と相談する

年度途中に退職する場合は、退職希望日だけでなく、子ども・保護者・園務の引き継ぎ範囲も確認しましょう。

体調不良や家庭事情が理由の場合は、責任感だけで勤務を続けずに事情を踏まえて、退職日や最終出勤日を上司と相談してください。

急な退職が必要な場合も就業規則と体調を優先して確認する

体調不良や精神的な限界、家庭事情などで急な退職が必要な場合は、3ヶ月前の目安にこだわりすぎない判断が必要です。

まずは就業規則や雇用契約書で申し出期限を確認し、勤務を続けられる状態かを見直します。

休職や勤務調整で対応できる場合もありますが、出勤が難しい状態なら医師や家族、上司への相談を優先しましょう。

状況
確認すること
相談先
対応例
体調不良で出勤が難しい
勤務継続できる状態か
医師・上司
休職や退職相談
精神的に限界を感じる
症状や勤務影響
医師・相談窓口
無理に出勤を続けない
家庭の事情で急ぐ
いつまで働けるか
家族・上司
退職日や勤務調整を相談
転居が決まった
通勤可能期間
上司・人事
退職日を早めに調整

急な退職でも、無断欠勤や連絡を断つといった対応は避ける必要があります。

法的・労務的に不安がある場合は、労働基準監督署や相談窓口も選択肢に入れてください。

保育士の退職の伝え方

保育士の退職は、直属の上司や主任へ先に相談し、園長へ退職意思と希望日を落ち着いて伝える流れが基本です。

退職を同僚や保護者へ先に話すと、園内で噂が広がり、正式な相談前に話がこじれる場合があるためです。

退職を伝えるときは、退職理由、退職希望日、引き継ぎへの協力意思、これまでの感謝をセットで準備します。

メールやLINEは、退職意思を一方的に伝える手段ではなく、面談依頼や確認用として使う程度にとどめて下さい。

1

退職希望日を決める

いつ退職したいのかを先に決める

2

就業規則を確認する

申し出期限や提出書類を確認する

3

引き継ぎ期間を逆算する

担当クラスや園務に必要な期間を見積もる

4

上司に相談する

退職理由、希望日、引き継ぎ意思を伝える

5

退職日・最終出勤日を調整する

有給消化や返却物もあわせて確認する

報告の順番を守ることで、退職日や引き継ぎの相談をスムーズに進められます。

仮に体調不良やハラスメントなどで対面が難しい場合は、電話や書面、人事担当への相談も選択肢に入ります。

最初は直属の上司や主任に相談する

退職意思は、まず直属の上司や主任へ相談する流れが基本です。

いきなり園長や同僚へ話すと、園内の報告順が崩れ、正式な相談前に周囲に話が広がる恐れがあるためです。

日本保育協会の調査では、保育士が退職を思いとどまった要因として、職場の上司・同僚の支えがあったからと答えた人が11.3%であり、同僚や上司の支えや助言が本人の意思決定に影響を与える傾向が見られます。

直属の上司へ話す前に、退職意思、希望日、引き継ぎ意思の内容を短くまとめておきましょう。

場面
伝える内容
例文
注意点
面談を依頼する
落ち着いて話せる時間をもらう
今後の勤務についてご相談したいことがあるため、お時間をいただけますでしょうか
保育中や忙しい時間を避ける
退職意思を伝える
退職希望があることを伝える
〇月末で退職したいと考えております
意思が固い場合は曖昧にしない
理由を伝える
簡潔に理由を話す
家庭の事情により、現在の勤務を続けることが難しくなりました
不満を感情的に話さない
引き継ぎ意思を伝える
退職日まで協力する姿勢を示す
引き継ぎについては、できる範囲で対応いたします
丸投げの印象を避ける

退職意思が固い場合は、相談という言葉を使っても濁さず内容を伝えてください。

園長には退職意思と希望日を落ち着いて伝える

園長へ伝えるときは、退職意思、退職希望日、退職理由、引き継ぎへの協力意思を順番に話します。

感情的に不満を話すと、退職日や引き継ぎの相談が進みにくくなる場合があるため注意してください。

また、園長へ伝える前に、退職希望日と最終出勤日、有給消化の希望を分けて確認し、園と調整する姿勢もあわせて伝えましょう。

伝える内容
具体例
注意点
退職意思
〇月末で退職したいと考えております
曖昧にしすぎない
退職理由
家庭の事情により勤務継続が難しくなりました
不満を感情的に言わない
退職希望日
可能であれば〇月〇日を退職日として相談したいです
園との調整余地を残す
引き継ぎ意思
担当業務は資料にまとめて引き継ぎます
対応する姿勢を示す

実際に伝えるときは、退職意思だけでなく、これまでの感謝や引き継ぎへの協力姿勢も添えると丁寧な印象を与えられます。

メールやLINEだけで退職意思を伝えるのは避ける

退職意思は、メールやLINEだけで完結させるのではなく、対面や電話で正式に伝える形が望ましいです。

文章だけでは、退職理由や希望日が正しく伝わらず、誤解が生まれる場合があります。

メールやLINEは、退職の正式通知ではなく、面談依頼や相談内容の確認に使います。

使う場面
使い方
例文
注意点
面談依頼
退職の詳細は直接話す
今後の勤務についてご相談したく、お時間をいただけますでしょうか
本文で退職理由を長く書かない
体調不良で出勤できない
電話やメールで状況を伝える
体調面の事情で出勤が難しく、退職についてご相談したいです
必要書類の有無を確認する
記録を残したい
相談後に内容を確認する
本日ご相談した退職希望日について、確認のためご連絡いたします
感情的な表現を避ける

もし就業規則で退職届や指定書式が必要な場合は、園の手続きに沿って提出します。

対面が難しい事情があるときは、園長や法人の人事担当など、連絡先を変える方法も検討してください。

退職を言いづらい場合は事前に話す内容をメモしておく

退職を言いづらい場合は、話す内容を事前にメモしておくと、伝える内容がぶれにくくなります。

特に、緊張しやすい人や引き止めへの不安がある場合は、退職理由や退職希望日、最終出勤日などを事前に書き出しておくと安心です。

退職意思が固い場合は、「考えています」だけで終わらせず、以下のチェックリストを参考に希望日まで伝える準備をしておきましょう。

整理する内容
書くこと
退職理由
なぜ退職したいのか
家庭の事情により勤務継続が難しい
退職希望日
いつ退職したいのか
〇月末を希望
最終出勤日
いつまで出勤できるか
〇月〇日まで出勤可能
引き継ぎ
何を引き継ぐか
担当クラス・保護者対応・行事準備
感謝
何に感謝しているか
これまでの指導や経験
引き止めへの返答
意思が固い場合の答え方
お気持ちはありがたいですが、退職意思は変わりません

チェックリストのメモは丸読みではなく、話す順番を確認するために活用してください。

本当に辞めるか迷っている段階なら、退職ではなく働き方の相談として伝えることも選択肢になります。

保育士の退職理由の例文

保育士の退職理由は、本音をそのまま伝えるのではなく、角が立ちにくい表現に言い換えて伝えることが大切です。

人間関係、業務量、給与、体調不良、家庭の事情など理由はさまざまですが、退職希望日や引き継ぎ意思を考えておくと、納得してもらえる理由を伝えられます。

例文はそのまま使うのではなく、自分の状況や退職理由に合わせて内容を調整してください。

退職理由
そのまま伝えるときの注意点
例文
補足すること
人間関係
個人批判にならないようにする
自分に合う環境で保育を続けたいと考えています
特定の人の名前は出さない
業務量・残業
園への批判にしない
体力面や生活とのバランスを考え、働き方を見直したいです
引き継ぎ意思を添える
給与・待遇
待遇不満だけにしない
今後の生活設計を考え、働き方を見直したいです
改善交渉と混同されないようにする
体調不良
詳細を話しすぎない
体調面を考え、現在の勤務を続けることが難しくなりました
必要に応じて医師へ相談する
家庭の事情
プライベートを開示しすぎない
家庭の事情により、今の勤務を続けることが難しくなりました
詳しい事情は必要範囲にする
転職・キャリアチェンジ
今の園を否定しない
今後のキャリアを考え、新しい環境に挑戦したいと考えています
感謝も添える

退職理由だけを伝えると、感情的な印象を与える場合があるので注意してください。

感謝や引き継ぎへの協力姿勢も添えて、退職日までのやり取りを進めましょう。

人間関係が理由の場合の例文

人間関係が理由の場合は、特定の上司や同僚への不満をそのまま伝えてはいけません。

職場との相性や働き方の見直しとして整理すると、退職意思を伝えながら関係性の悪化も避けられます。

もしハラスメントやいじめなどが深刻な状況なら、園外の窓口への相談も考慮してください。

避けたい表現
言い換え例
注意点
〇〇先生と合わないので辞めます
自分に合う環境で保育を続けたいと考えています
個人名を出さない
職場の雰囲気が悪いです
今後の働き方や環境を見直したいと考えています
園全体を否定しない
人間関係がつらいです
精神的な負担が大きく、働き方を見直したいと考えています
体調面への影響がある場合は無理しない

具体例として、これまでの指導への感謝や将来の働き方の目標を伝えると、前向きな気持ちで退職を目指せます。

これまでご指導いただきありがとうございました。

自分自身の今後の働き方を考えた結果、別の環境で保育士として経験を積みたいという思いが強くなりました。

〇月末で退職させていただきたく、引き継ぎについては責任を持って対応いたします。

退職理由をやわらかくしすぎて、退職意思が伝わらない状態は避けてください。

業務量や残業が理由の場合の例文

業務量や残業が理由の場合は、園への批判ではなく、働き方や生活とのバランスを見直したいという形で伝えます。

書類作成、行事準備、持ち帰り業務などの負担が続いている場合でも、感情的な言い方は避けましょう。

業務改善を相談していた場合は、その経緯も一緒に整理しておくと説明材料になります。

本音
言い換え例
例文で入れる要素
残業が多くてつらい
体力面や生活とのバランスを考えたい
退職希望日、引き継ぎ意思
持ち帰り仕事が多い
今後の働き方を見直したい
感謝、退職理由、希望日
業務量が負担
現在の働き方を続けることが難しい
業務批判にならない表現

現在、業務量や残業が理由の場合は、体力面や働き方の見直しとしての例文を参考にしてください。

これまで多くの経験をさせていただき感謝しております。

一方で、体力面や生活とのバランスを考えた結果、現在の働き方を続けることが難しいと感じるようになりました。

〇月末で退職させていただきたく、担当業務の引き継ぎは退職日までに整理して対応いたします。

もし残業代未払いなど労務面の問題がある場合は、勤務記録を残して公的機関に相談できる準備もしておきましょう。

給与や待遇が理由の場合の例文

給与や待遇が理由の場合は、待遇への不満だけで終わらせず、今後の生活設計や働き方の見直しとして伝えます。

退職意思が待遇改善の交渉と混同されないよう、希望する退職日もあわせて伝えることがポイントです。

本音
言い換え例
注意点
給与が低い
今後の生活設計を考え働き方を見直したい
金額だけを強調しない
賞与や手当に不満がある
待遇面を含めて将来の働き方を考え直したい
園の制度批判にしない
責任と給与が見合わない
自分のキャリアと生活のバランスを見直したい
不満だけで終わらせない

給与への不満は、生活設計や働き方を見直したいという表現に置き換えると、職場を批判している印象を避けられます。

これまで保育士として多くの経験を積ませていただき、感謝しております。

今後の生活設計や働き方を考えた結果、環境を変えて新たに挑戦したいという気持ちが強くなりました。

〇月末で退職を希望しております。退職日までの引き継ぎは責任を持って進めます。

注意点として、退職金やボーナスなどのお金に関する条件は、就業規則や雇用契約書で確認しなければ把握できません。

次の職場を選ぶときは、給与だけでなく業務量や勤務時間もあわせて見てください。

体調不良が理由の場合の例文

体調不良が理由の場合は、細かい病名や症状まで話すより、勤務継続が難しいことを簡潔に伝えます。

医療的な判断は記事内で断定せず、必要に応じて医師や家族、相談窓口へ相談してください。

状況
伝える内容
詳しく話さなくてよい内容
注意点
勤務継続が難しい
体調面を理由に退職したいこと
細かい症状や病名
必要に応じて医師へ相談
退職日まで出勤できる
引き継ぎに協力すること
詳細な通院内容
無理のない範囲にする
すぐ休養が必要
勤務継続が難しいことを早めに伝える
精神的負担の詳細
診断書や休職制度を確認

体調不良を理由にする場合は、病名や症状の詳細よりも「勤務継続が難しい」という事実を中心に伝えます。

退職日までの出勤可否や引き継ぎ範囲もあわせて網羅しておくと、園側も対応できます。

体調面を考えた結果、現在の勤務を続けることが難しいと判断しました。

ご迷惑をおかけして申し訳ありませんが、〇月末で退職させていただきたいと考えております。

引き継ぎについては、体調を見ながらできる範囲で対応させていただきます。

どうしても体調が優れない場合は、退職日まで無理に勤務を続ける前提で考えないことも必要です。

診断書や休職制度があるかは、就業規則や園の担当者に確認し、引き継ぎは体調を優先しながら対応できる範囲を相談してください。

家庭の事情が理由の場合の例文

家庭の事情が理由の場合は、結婚、妊娠、介護、転居などの詳細を話しすぎず、勤務継続が難しいことを伝えれば問題ありません。

産休や育休、介護のための短時間勤務といった園のサポート制度を使って続けられるなら、辞める決断をする前に制度の概要を確認しておきましょう。

家庭事情
例文
注意点
転居
家庭の事情で通勤が難しくなるため退職したい
退職日を早めに相談する
介護
家庭の事情により現在の勤務を続けることが難しい
詳細を話しすぎない
妊娠・出産
体調や今後の生活を考え退職したい
産休・育休制度も確認する
結婚
生活環境の変化により働き方を見直したい
今後の勤務可否も整理する

次の例文では、家庭内の詳細に踏み込みすぎず、勤務継続が難しいことを伝えています。

家庭の事情により、現在の勤務を続けることが難しくなりました。

突然のご相談となり恐縮ですが、〇月末で退職させていただきたいと考えております。

担当している業務については、退職日までに整理して引き継ぎを進めます。

家庭の事情を隠すために、事実と異なる退職理由として使うのは避けてください。

また、妊娠や介護などの詳細は、勤務に必要な範囲で職場に伝えましょう。

転職やキャリアチェンジが理由の場合の例文

転職やキャリアチェンジが理由の場合は、今の園への不満ではなく、新しい環境で挑戦したいという内容で伝えます。

転職先が決まっていない場合でも、必要以上に詳しく話さなくて問題ありません。

進路
例文の方向性
注意点
別の保育園
別の環境で保育経験を広げたい
今の園を否定しない
小規模保育
少人数保育に関わりたい
園の方針批判にしない
企業内保育
働き方を見直しながら保育を続けたい
条件面だけにしない
異業種
保育士経験を活かして新しい分野に挑戦したい
保育の仕事を否定しない

以下の例文では、今の園への感謝と新しい環境への意欲をあわせて伝えています。

こちらの園で多くの経験を積ませていただき、感謝しております。

今後のキャリアを考える中で、新しい環境で自分の経験を広げたいという思いが強くなりました。

〇月末で退職させていただきたいと考えております。退職日までは、担当業務の引き継ぎを責任を持って進めます。

伝える際にキャリアアップという言葉だけでは、退職理由が抽象的に聞こえる場合があります。

前向きな理由でも、退職意思と希望日は明確に伝えてください。

保育士が退職を言いづらいときの対処法

保育士が退職を言いづらいときは、理由・希望日・引き継ぎ意思を先にまとめてから、落ち着いて相談できる準備を進める必要があります。

退職を先延ばしにすると、引き継ぎや人員調整の時間が短くなり、かえって職場との調整が難しくなるため注意してください。

1

面談時間をもらう

落ち着いて話せる時間を依頼する

2

退職意思を伝える

退職したい意思を簡潔に伝える

3

退職希望日を伝える

希望日と最終出勤日の考えを伝える

4

理由を簡潔に伝える

感情的な不満ではなく事情として話す

5

感謝と引き継ぎ意思を伝える

退職日まで協力する姿勢を示す

6

意思を再度伝える

引き止められた場合も落ち着いて返答する

ここからは、退職を切り出す前の準備や、面談時に意識したい伝え方を順番に紹介します。

退職を伝える前に理由と希望日を整理する

退職を切り出す前に、退職理由、退職希望日、最終出勤日、引き継ぎ内容をまとめておく必要があります。

話す内容が曖昧なままだと、上司に迷っていると受け取られたり、引き止められたときに返答に困ったりする場合があるためです。

退職意思が固いのか、働き方を相談したい段階なのかも先に分けて考えましょう。

整理する内容
書くこと
退職理由
なぜ退職したいのか
体調面を考え勤務継続が難しい
退職希望日
いつ退職したいのか
〇月末で退職希望
最終出勤日
いつまで出勤できるか
有給消化を含めて〇月〇日まで
引き継ぎ内容
何を引き継ぐか
担当クラス、保護者対応、行事、書類
感謝
何に感謝しているか
これまでの指導や経験
引き止めへの返答
意思が固い場合の答え方
お気持ちはありがたいですが、退職意思は変わりません

メモの内容を丸読みするのではなく、話す順番を確認するために活用してください。

退職意思が固い場合は、少し悩んでいてという言い方だけで終えず、退職希望日まで明確に伝える準備をしておきましょう。

忙しい時間帯を避けて面談の時間をもらう

退職の話は、保育中や送迎対応中に急に切り出さず、落ち着いて話せる時間をもらいます。

保育士への調査では、現在の働き方で課題に感じていることとして、休憩を十分とれないことが多いと回答した人が61.4%でした。

そのため、急な相談に上司が対応できない場合が多く、面談の時間を先に確保したほうが、退職理由や希望日を落ち着いて伝えられます。

面談を依頼するときの声かけ例
  • 対面で依頼する場合:今後の勤務についてご相談したいことがあるため、お時間をいただけますでしょうか
  • メールやLINEで依頼する場合:勤務について大切なご相談があるため、面談のお時間をいただけますでしょうか
  • 急ぎの場合:体調面のことで早めにご相談したいことがあります

面談依頼の段階では、退職理由を長文で送らず、相談したい旨だけを簡潔に伝えてください。

また、相談する時間は保育中、登園・降園時間、行事直前を避け、同僚や保護者に聞こえない場所を選びましょう。

謝罪だけでなく感謝と引き継ぎの意思を伝える

退職を伝えるときは、謝罪だけで終わらせず、感謝と引き継ぎへの協力意思も伝えます。

日本保育協会の保育士への調査では、周囲に対して常に感謝の気持ちを持っていると肯定的に答えた保育士は98.0%であり、多くの保育士が、職場に感謝の念を持ち、良好な人間関係を築くよう努めていることがわかります。

退職を言いづらいときこそ、これまでの指導や経験への感謝を添えると、退職意思と誠意を同時に伝える機会です。

伝える内容
例文
注意点
退職意思
〇月末で退職したいと考えております
曖昧にしない
感謝
これまでご指導いただきありがとうございました
形式的すぎず簡潔に
引き継ぎ意思
担当業務は資料にまとめて引き継ぎます
できる範囲を明確にする

謝罪が多すぎると、説得すれば残るかもしれないと受け取られる場合があるため、感謝を伝えつつ、退職意思を明確に示してください。

もし体調不良や家庭事情で引き継ぎが難しい場合は、できる範囲を正直に伝える形で問題ありません。

引き止められても退職意思が固い場合は落ち着いて伝える

退職を伝えた後に引き止められた場合でも、退職意思が固いなら理由と希望日を落ち着いて再度伝えます。

引き止め自体が悪いわけではなく、職場の労働条件の改善や配置転換で辞めずに残る選択肢もあるためです。

ただし、体調不良や家庭事情など条件改善では解決しない理由なら、事前に返答を準備しておくことが必要です。

引き止められたときの返答例
  • もう少し考えてほしいと言われた場合:お気持ちはありがたいのですが、退職の意思は変わりません
  • 人手が足りないと言われた場合:ご迷惑をおかけしますが、退職日まで引き継ぎに協力いたします
  • 条件を改善すると言われた場合:ご提案ありがとうございます。ただ、今回は退職の意思が固まっています
  • 年度末までいてほしいと言われた場合:可能な範囲で引き継ぎは行いますが、〇月末での退職を希望しています

給与改善や配置変更があれば残りたいのか、退職意思が変わらないのかを先に考えておきましょう。

もし強い引き止めで困っている場合は、労働相談窓口や法人の人事担当など、職場外の相談先も選択肢に入ります。

保育士が円満退職するための流れ

保育士が円満退職するには、退職希望日から逆算して、相談から書類提出・引き継ぎ・返却物確認を順番に進めます。

退職日だけを先に決めると、引き継ぎや有給消化、退職後の手続きで抜け漏れが出る場合があるためです。

1

上司へ相談

退職理由と希望日を伝える

2

退職日を調整

最終出勤日や有給消化も確認する

3

退職願・退職届を提出

園の指定書式や提出先を確認する

4

引き継ぎ内容を整理

担当クラスや園務を資料に残す

5

返却物と書類を確認

制服や離職票などを確認する

6

退職後の手続きを行う

保険や年金、失業保険を確認する

園によっては、退職相談から最終出勤日までの流れや必要書類が異なるため、途中で不明点があればその都度確認しながら進めてください。

最初に有給消化や引き継ぎ期間を含めて逆算しておくと、退職直前に手続きや準備が重なる状況を避けられます。

退職3ヶ月前までに上司へ相談する

円満退職を目指すなら、退職希望日の3ヶ月前を目安に上司へ相談します。

保育士は担当クラス、行事、保護者対応などの引き継ぎがあるため、早めに以下の内容を伝えるほど退職日や最終出勤日を調整できるためです。

内容
伝え方
注意点
退職希望日
〇月末で退職を希望しています
最終出勤日と分けて考える
退職理由
家庭の事情により勤務継続が難しくなりました
不満を感情的に話さない
引き継ぎ
担当業務は資料にまとめて引き継ぎます
できる範囲を先に伝える

退職意思が固い場合は、相談という言葉を使っても希望日は明確に伝えます。

もし3ヶ月前に間に合わない場合でも、就業規則の申し出期限を確認し、できるだけ早く上司へ相談してください。

退職日が決まったら退職願・退職届を準備する

退職日が決まったら、園のルールに沿って退職願や退職届を準備します。

退職願と退職届のどちらが必要か、提出先や指定書式があるかは園ごとに異なります。

提出前には、宛名、日付、退職日、氏名に誤りがないかに加え、以下のチェックリストを確認してください。

書類
提出タイミング
注意点
退職願
退職を願い出る段階
園の運用に従う
退職届
退職日が確定した後
提出後の扱いを確認する
園指定書式
園から指定された時点
自己判断で書式を変えない

提出書類は、提出後に差し替えが難しい場合もあるため、記入内容を落ち着いて確認してから提出してください。

また、園によって提出順や保管方法が異なるため、自己判断で進めず担当者へ確認しておくと安心です。

担当クラスや園務の引き継ぎを進める

退職日までに、担当クラスや園務の引き継ぎ内容を資料にまとめます。

口頭だけで済ませると、子どもの配慮事項や保護者対応の経緯が後任者へ伝わりにくく、抜け漏れが出てしまうことがあるためです。

引き継ぎ内容
記載する情報
注意点
担当クラス
子どもの様子、配慮事項、生活リズム
必要な範囲で共有する
保護者対応
相談中の内容、注意点、連絡履歴
個人情報の扱いに注意する
行事・制作
準備状況、担当範囲、残作業
進捗を一覧にする
書類業務
日誌、月案、週案、提出期限
保管場所も共有する

これらの引き継ぎ内容を一覧で残しておくと、後任者がスムーズに業務の優先順位を把握できます。

注意点

保護者対応や子どもの配慮事項は、必要以上の情報共有にならないよう、園の管理ルールに沿って扱ってください。

最終出勤日までに返却物と受け取る書類を確認する

最終出勤日までに、園へ返すものと退職後に受け取る書類を確認します。

返却物や受け取り書類を整理しておかないと、健康保険や失業保険、転職先での手続きが進められなくなる場合が出てきます。

厚生労働省では、離職した保育士に対して「保育士・保育所支援センター」などを通じた再就職支援や情報提供を進めています。

退職後の再就職や公的支援をスムーズに利用するためにも、以下のチェックリストに沿って、必要書類や返却物を最終出勤日までに確認しておきましょう。

項目
内容
注意点
返却物
制服、名札、鍵、保険証、貸与物
返却日と返却先を確認する
受け取る書類
離職票、源泉徴収票、雇用保険被保険者証
発行時期は園により異なる
退職後の手続き
保険、年金、失業保険、最終給与
必要書類を先に確認する
連絡先
退職後の住所、電話番号、メール
郵送書類の受け取りに備える

離職票や源泉徴収票は、退職当日に受け取るとは限らないため、郵送時期や送付先を先に確認しておくと退職後の手続きが滞りにくくなります。

また、保険証や貸与物の返却漏れがあると、社会保険の切り替えや園側の事務処理にも影響するため、最終出勤日までに一覧で確認しておくと安心です。

年度途中や担任中でも保育士は退職できる?

年度途中や担任中でも、保育士は退職できます。

こども家庭庁によると、直近数年間の保育士の有効求人倍率は月によらず2.0~4.0倍前後で、慢性的な人手不足であることがわかります。

保育士の有効求人倍率引用:こども家庭庁「保育士の有効求人倍率の推移

年度途中の退職は園側に負担を与えてしまう場合もあるため、退職意思が固まった段階で早めに相談する必要があります。

1

就業規則を確認する

退職期限や提出書類を確認する

2

退職理由と希望日を整理する

感情的な不満として伝えない

3

直属の上司へ相談する

同僚や保護者より先に相談する

4

引き継ぎ内容を整理する

担当クラスや園務を分けてまとめる

5

退職日と最終出勤日を調整する

有給消化や行事日程も確認する

年度途中の退職では、子どもや保護者、同僚への影響も考えながら、引き継ぎ内容を早めに整理する必要があります。

一方で、体調不良や家庭事情で勤務継続が難しい場合は、年度末まで無理に続けることだけを優先しない判断も必要です。

年度途中でも退職できるが早めの相談が必要

年度途中でも退職は可能ですが、退職希望日が決まった段階で直属の上司へ相談します。

保育士は担当クラス、保護者対応、行事準備など継続業務が多く、後任調整や引き継ぎ期間の確保が必要になるためです。

事前に就業規則や雇用契約書を確認し、申し出期限や提出書類も先に整理しておきましょう。

確認項目
確認する理由
対応方法
注意点
就業規則
退職申し出期限を確認するため
就業規則・雇用契約書を確認
雇用形態ごとに違う場合がある
担当クラス
子どもの生活や保育に影響するため
配慮事項や生活リズムを整理
個人情報の扱いに注意
保護者対応
継続中の相談や連絡事項があるため
主任・後任者に共有
個人判断で保護者へ先に話さない
行事・書類
業務が途中で止まらないようにするため
進捗と保存場所を一覧化
口頭だけで済ませない
体調・家庭事情
無理に勤務を続けないため
医師・家族・上司に相談
健康を優先する場合がある

年度途中の退職では、退職希望日だけでなく、行事や保護者対応をどこまで続けるかも含めて調整する必要が出てきます。

突然の申し出にならないよう、後任調整や採用活動に必要な期間も考えながら相談してください。

担任中の退職は子どもや保護者への引き継ぎを丁寧に行う

担任中でも退職はできますが、子どもや保護者への影響が大きくなるため、引き継ぎ内容を丁寧に説明する必要があります。

こども家庭庁の調査では、「保護者に適切に情報が伝わっていないことが多い」と感じている保育者が46.7%に上り、保育現場でも課題となっています。

担任が途中で変わる場合は、子どもの配慮事項や保護者対応の経緯を後任者へ正確に伝え、園の方針に沿って引き継ぎ項目を共有してください。

引き継ぎ内容
具体例
共有先
注意点
子どもの情報
生活リズム・配慮事項・友人関係
後任者・主任
主観ではなく事実中心に書く
保護者対応
相談中の内容・連絡事項
主任・園長・後任者
個人情報に注意
行事・制作
準備物・進捗・担当範囲
同僚・後任者
保存場所を明記
書類
月案・週案・日誌・個人記録
主任・後任者
未完了分を明確にする
保護者への挨拶
園の方針に沿って対応
園長・主任
個人判断で先に話さない

引き継ぎでは、誰に何を共有するのかを分けて整理しておくと、後任者や主任との認識のずれを減らせます。

注意点

保護者への退職報告は個人の判断で進めず、伝える時期や説明内容を園長・主任と確認しながら対応してください。

体調不良や家庭の事情がある場合は無理に続けない

年度途中や担任中であっても、体調不良や家庭事情で勤務継続が難しい場合は、無理に続けなくても構いません。

全国私立保育連盟の調査では、退職・転職理由の38.7%が、体調不良や結婚、出産、介護などのライフイベント・家庭事情でした。

保育士の退職には個人の努力だけでは解決しにくい事情も多く、責任感だけで無理を続けると自分を追い込み、心身への負担が大きくなる原因にもなります。

状態
確認すること
相談先
対応例
出勤前に強い不安や体調不良がある
いつから続いているか
医師・家族・上司
休職や退職相談
勤務中に涙や動悸などが出る
業務継続が可能か
医療機関・相談窓口
無理に勤務を続けない
介護や家庭事情で勤務時間が確保できない
勤務調整できるか
家族・上司
時短・休業・退職を相談
妊娠や体調変化がある
現在の勤務が身体に負担でないか
医師・上司
制度利用や退職時期を確認

勤務継続が難しいと感じる場合は、退職だけでなく、休職や勤務調整も含めて整理すると、自分に合う選択肢を考えられます。

引き継ぎを優先したい気持ちがあっても、体調や家庭状況によっては、できる範囲を上司へ共有しながら進める形でも問題ありません。

パート・契約社員・試用期間中の保育士が退職するときの注意点

パート・契約社員・試用期間中の保育士は、雇用契約書を確認し、自分の雇用形態に合った退職手順で相談を進める必要があります。

正社員と同じやり方で確認すると、契約期間、更新時期、シフト調整、有給休暇などの抜け漏れが生じる場合があるためです。

1

雇用形態を確認する

パート・契約社員・試用期間中のどれか確認する

2

雇用契約書を見る

退職申し出期限や契約期間を確認する

3

シフトや更新時期を確認する

退職希望日と勤務予定を照らし合わせる

4

上司へ相談する

退職理由と希望日を落ち着いて伝える

パートでもシフトや担当業務がある場合は、退職日までの業務を調整する必要があります。

また、契約社員や試用期間中の場合も、自己判断で進めず、契約内容と園のルールを確認してから相談してください。

パート保育士は雇用契約書の退職ルールを確認する

パート保育士が退職するときは、雇用契約書、就業規則、確定済みのシフトを先に確認します。

厚生労働省の職業情報提供サイトによると、保育士の就業形態ではパートタイマーが45.1%を占めていました。

パートであっても保育体制に関わる割合は大きく、急な退職はシフトや人員配置に影響するため、勤務条件に沿って相談する必要があります。

確認項目
確認する理由
確認先
注意点
雇用契約書
退職申し出期限を確認するため
契約書・就業規則
園ごとにルールが異なる
シフト
人員調整が必要なため
シフト表・主任
確定済みシフトがある場合は早めに相談
有給休暇
残日数や消化方法を確認するため
事務担当
勤務日数によって付与条件が変わる
社会保険・雇用保険
退職後の手続きに関わるため
事務担当
加入状況を確認する
貸与物
返却漏れを防ぐため
園長・事務担当
名札・鍵・制服などを確認

パート保育士は勤務日数や加入保険が人によって異なるため、退職前に自分の契約条件を個別に確認する必要があります。

シフト確定後に退職を伝える場合は、退職希望日だけでなく、勤務できる最終日もあわせて伝えてください。

契約社員は契約期間と更新時期を確認する

契約社員の保育士は、契約満了で退職するのか、契約期間中に退職するのかを分けて確認します。

契約社員は、雇用契約書に契約期間や更新時期が定められている場合があるため、正社員と同じ説明だけでは判断できません。

更新しない場合も、途中退職を希望する場合も、契約内容と園への伝え方を先に整理しておきます。

契約社員の退職タイミング確認表
  • 契約満了で辞めたい場合:契約終了日と更新時期を確認し、更新しない意思を早めに伝える
  • 契約期間中に辞めたい場合:途中退職の規定を確認し、上司や人事へ相談する
  • 更新するか迷っている場合:次年度条件や業務内容を確認し、曖昧なまま更新しない
  • 体調不良で続けられない場合:勤務継続の可否を確認し、医師や上司へ相談する

契約社員は、契約満了と途中退職で確認する書類や伝える内容が変わります。

契約内容だけで判断に迷う場合は、園の人事担当や労働相談窓口へ退職に関わる正確な情報を確認してください。

試用期間中でも退職したい場合は早めに相談する

試用期間中でも退職相談はできますが、無断で辞めず、雇用契約書や就業規則を確認してから上司へ伝えます。

厚生労働省の調査では、採用した保育士がすぐに辞めたケースのうち、3ヶ月未満の早期離職が58.6%を占めていました。

入職後のミスマッチは実際に起こり得ることであるため、合わないと感じた段階で退職理由や勤務継続の可否を整理する必要があります。

確認項目
確認する理由
対応方法
退職理由
改善できる問題か判断するため
職場環境・仕事内容・体調面に分けて整理
試用期間の期限
契約条件を確認するため
雇用契約書を見る
退職申し出期限
いつまでに伝えるか確認するため
就業規則を確認
シフト状況
人員調整が必要なため
早めに上司へ相談

試用期間中に退職を考える場合は、職場環境、仕事内容、体調面のどれが理由なのかを整理しておくと、上司へ的確に内容が伝わります。

ただし、試用期間中だからといって連絡を断つのではなく、シフトや担当業務への影響を考えて、退職希望日を含めて相談してください。

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